
オーストリア2部ザンクトペルテンでプレーする川副泰樹と久松大燿が、欧州で感じた日本のサッカー教育の“強みと課題”を語った。日本で培われた育成は通用するのか。その答えは、現地での実体験にあった。
川副は大津高校から福岡大学を経てオーストリアへ渡り、6部リーグからキャリアをスタート。久松は興國高校から直接海外に挑戦し、同じくザンクトペルテンでプレーしている。異なるキャリアを歩む2人だが、共通して感じているのは、日本で培った技術の高さだ。
久松は「技術面は日本の方が高い」と語り、その基礎が海外でも武器になっていると明かす。「日本で身につけた技術は間違いなく武器になります。ただ、それを激しい試合の中で発揮できるかが重要になる」
日本特有の強みは技術だけではない。組織力や規律、周囲に合わせる能力といった育成環境も、チームの中で価値を持つ要素となっている。
一方で、欧州との違いとして挙げられるのがフィジカルとプレースピードだ。日本よりも強度の高い環境の中で、選手たちは予測や準備、アジリティといった要素で差を埋めている。
しかし、2人が最も大きな違いとして挙げたのは“メンタリティ”だった。久松は「自分の意見を主張すること」と語る。「合っていても間違っていても、とにかく自分の考えを伝える。それでぶつかり合いながらいい方向を探していく」
実際、チームメイト同士が激しく言い合う場面も珍しくないという。それは対立ではなく、より良いプレーを求めるための“主張”だ。
川副もまた、日本との違いとして「切り替えの速さ」を挙げる。「ミスしてもすぐに『切り替えろ』と言う。試合は止まらないので、感情を引きずらないことが大事になる」
日本の高校サッカー教育で培われた技術や組織力は、欧州でも十分に通用する。一方で、その力を最大限に発揮するためには、自らの意見を持ち、表現するメンタリティが不可欠だ。
日本の高校サッカー教育は欧州で通用するのか。その答えは「通用する」。ただし、その先へ進むためには、技術に加えて“自分を持つ力”が求められている。
なお、川副と久松のフルインタビューはユーロプラス公式noteで公開されている。
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