日本代表・海外組 女子サッカー

75歳名将が率いるベトナム代表。日本戦の展望と突破条件【女子アジア杯】

日本女子代表 写真:アフロスポーツ

なでしこジャパン(サッカー日本女子代表)は3月10日、AFC女子アジアカップ・オーストラリア2026のグループC第3節で、グループ首位突破をかけてベトナム女子代表(通称ゴールデンガールズ)と対戦する。日本はここまで2連勝で準々決勝進出が確定。一方のベトナムは1勝1敗で、最終節の結果に運命を委ねる状況だ。最新のFIFAランキングは日本が8位、ベトナムが36位と大きな差があるが、異なる立場で臨む最終節はどのような試合となるだろうか。

ベトナムはコロナ禍で開催された前回大会(2022年インド大会)でベスト8に進出。準々決勝で中国に敗れた後、FIFAワールドカップ(以下、W杯)出場権をかけたプレーオフに回り、チャイニーズ・タイペイとタイを下して史上初となる女子W杯出場権を獲得した。

ASEAN版の五輪と称される東南アジア競技大会(SEA Games)では最多8度の優勝を飾るなど、東南アジア女子サッカーの強豪として知られるベトナムだが、東アジアの列強との差は縮まっておらず、今回の日本戦も厳しい戦いが予想される。過去の対戦成績は日本の14戦全勝で、ベトナム国内でも敗戦濃厚という見方が強い。

ここでは、ベトナムが準々決勝進出に向けて抱える条件とチーム状況を整理し、日本戦の展望を探る。


グループ最強の日本相手にどこまで粘れるか

ベトナムが目指すのは準々決勝進出であり、そのためには各組3位の成績上位2チームに入る必要がある。第2節終了時点で勝ち点3、得失点差0のベトナムは各組3位の中でトップに立っており、現状では有利な立場にある。

ベトナムが最終節で日本に勝利、あるいは引き分ければ自力で準々決勝進出が決まるが、そのハードルは高い。一方で、他グループの結果次第では日本戦の結果に関わらず突破が決まる可能性もある。グループAでは、フィリピン(勝ち点0、得失点差-4)とイラン(勝ち点0、得失点差-7)が最終節で激突。グループBでは、ウズベキスタン(勝ち点0、得失点差-6)がバングラデシュ(勝ち点0、得失点差-7)と顔を合わせる。これら2試合のいずれかがドローに終わった場合、ベトナムは日本戦の結果に関わらず、準々決勝進出が決まる。

さらに、この2試合のいずれかが僅差で決着した場合でも、ベトナムは日本に大敗しない限り、準々決勝進出の可能性が残る。いずれにせよ、今大会ここまで2試合で13ゴール(チャイニーズ・タイペイ戦2-0、インド戦11-0)を挙げている日本の強力な攻撃陣を相手に、どこまで粘り強く耐えられるかが焦点となりそうだ。

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名前USAMI JUN
趣味:サッカー観戦、映画鑑賞
好きなチーム:ソンラム・ゲアン、名古屋グランパス、アーセナル

1981年生まれ、愛知県出身、ベトナム・ホーチミン在住の翻訳家兼ライター。2005年に日本語教師としてベトナムに渡り、語学センターや大学で教壇に立った後、2011年にベトナム情報配信サイトの運営会社に就職して編集長を務める。2013年にベトナムサッカー専門サイト「ベトナムフットボールダイジェスト」を立ち上げ。日本のサッカー媒体向けにベトナムサッカー関連記事を細々と寄稿中。

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