
明治安田J1リーグのアビスパ福岡は、チーム始動日となった2026年1月5日に金明輝監督の解任を発表した。その理由についてクラブは「コンプライアンスに抵触する行為が確認された」としている。
同日朝には、クラブ側が記者会見を実施。「監督には過去にも別のクラブで同様のことがあり、今回も同様の違反を繰り返してしまったことを重く受け止め、契約解消の判断に至った」と説明。その上で「就任以来、信じて応援してくださったファン・サポーターの皆さま、スポンサーの皆さま、そしてアビスパ福岡に関わるすべての皆さまにお詫びを申し上げたい」とコメントしている。
金監督の解任を受け、当面は塚原真也ヘッドコーチが暫定的にチームの指揮を執ることも併せて発表された。ここでは、福岡の次期監督候補として可能性が考えられる6名を紹介していく。

塚原真也
1人目として挙げたいのが、現在福岡の暫定監督を務めている塚原真也氏だ。2月初旬に開幕する百年構想リーグの期間中は同氏が指揮を執る可能性が高いとみられており、結果次第では、暫定監督から正式に監督へ昇格するシナリオが現実味を帯びてきそうだ。
現在40歳の塚原氏は、2020シーズンから3シーズンにわたりFC大阪の監督を務めた。地域リーグ出身クラブをまとめ上げ、2022シーズンには4部相当のJFL(日本フットボールリーグ)で2位に躍進。クラブ史上初となるJ3参入を果たす原動力となった手腕は高く評価されている。
2024年2月にはS級コーチライセンス(現Proライセンス)を取得。昨シーズンは福岡で金明輝前監督のもとヘッドコーチとしてチームを支えた。いわば、今の福岡を最も理解している人物と言っても過言ではないだろう。
百年構想リーグで極端な結果とならない限り、塚原暫定監督が2026/27シーズンも正式に監督として福岡を率いている可能性は高い。

長谷川健太
2人目として挙げたいのが、J1リーグ優勝経験を持つ長谷川健太氏だ。選手時代は清水エスパルスの中心選手として活躍し、日本代表にも選出。1993年のFIFAワールドカップ・アメリカ大会、アジア最終予選のイラク戦で「ドーハの悲劇」を経験したメンバーの1人としても知られている。
指導者としては、2005シーズンから6シーズンにわたり古巣・清水の監督を務め、2006シーズンにはJ1リーグ4位に輝くなど、一時低迷していたチームの再建に成功している。その後、2013シーズンにはクラブ史上初のJ2降格を喫したガンバ大阪(以下、G大阪)の監督に就任。同シーズンにJ2優勝と1年でのJ1復帰を果たし、翌2014シーズンには昇格初年度ながらG大阪を9年ぶりのJ1制覇へと導いた。
以降も、2018シーズンから4シーズンにわたりFC東京、2022シーズンから4シーズンは名古屋グランパスの指揮を執るなど、長年にわたってJ1の第一線でチームを率いてきた実績を持っている。
「堅守速攻」を志向し、ボール奪取から一気にゴールへ向かう鋭いカウンターには定評がある。現在は無所属であり、後任候補の1人としてリストアップされていても不思議ではないだろう。

マッシモ・フィッカデンティ
3人目は、イタリアの名将マッシモ・フィッカデンティ氏だ。現役時代には、エラス・ヴェローナやトリノ・カルチョなどでプレーし、引退後は指導者の道へ。チェゼーナではDF長友佑都(現FC東京)や当時同クラブに所属していたマルコ・パローロ氏(2021年現役引退)を育成。パローロをイタリア代表クラスへと押し上げた手腕は広く知られている。
日本では2014シーズンからFC東京を2シーズン指揮し、2015シーズンにはクラブ史上最高勝ち点を記録。その後も2016シーズンから3シーズンにわたりサガン鳥栖、2019シーズンからは名古屋グランパスを3シーズン率い、各クラブに自身の代名詞である「堅守速攻」を浸透させ、安定した上位争いに導いてきた。なかでも、名古屋を率いた2021シーズンは、リーグ屈指の守備力を誇り、無失点試合数「21」はJ1リーグ記録を樹立。守備構築力の高さを改めて示す結果となった。
実績は十分ながら、名古屋を離れた2021シーズン以降は指揮を執っていない。守備をベースにしたチーム再構築を志向するのであれば、福岡の新監督候補としてリストアップされていても不思議ではないだろう。
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