
2025年12月31日、第104回全国高校サッカー選手権大会の2回戦がゼットエーオリプリスタジアム(千葉県)で行われ、大分県代表の大分鶴崎高校と奈良県代表の奈良育英高校が対戦した。
大分鶴崎は1回戦で山形明正高校(山形県代表)を3-1で下し、同校としては26年ぶりの初戦突破を果たした。続く2回戦でもFW山下紫凰(2年)が2試合連続となる決勝点を挙げ、集中した堅い守りとともに1-0で勝利を収めた。
ここでは、この一戦を振り返るとともに、試合後に行われた大分鶴崎MF河野歩夢主将(3年)のインタビューを紹介する。

初戦のプレーで右手首を骨折
初戦の山形明正戦で、プレー中に右手首を痛めた河野は「ピッチではアドレナリンが出ていて、痛みは感じなかったです」と振り返る。しかし、試合後の夜には「あまりの痛みになかなか寝ることができませんでした」と明かした。
試合翌日には大事をとって病院を受診し、レントゲン検査を実施。その結果、右手首骨折と診断された。2回戦を翌日に控えており、出場にはドクターストップがかかる厳しい状況だった。
河野は、昨年7月に奈良育英3年生のFW森嶋大琥さんが白血病で急逝し、翌月には2年生のDF東愛流さんが交通事故で亡くなるという悲しいニュースを思い出し「奈良育英さんの森嶋選手や東選手の思いも背負ってプレーすることを決めました」と決意を口にした。右手首にギプスを装着し、痛み止めを飲みながら強行出場を選択した。

大分鶴崎が26年ぶりの16強へ!
初戦で3得点を奪い勢いに乗る大分鶴崎だったが、試合序盤は奈良育英に押し込まれる展開となった。
開始2分、奈良育英DF矢野光将(2年)が蹴ったロングボールにMF福西恭英(3年)が反応し、ダイレクトシュートが右ポストを叩いた。その後も15分過ぎまで奈良育英のペースで試合が進んだ。
しかし26分、均衡が破れる。この日ドリブルのキレ味が抜群だったFW木許央雅(3年)が相手2枚を剥がすドリブルでペナルティエリア内に侵入。マイナスの折り返しを受けた山下が左足でダイレクトシュートを放ち、大分鶴崎が先制点を奪った。
前半終了間際には奈良育英に決定機を作られたが、この日先発に抜擢されたGK大倉公亮(3年)がハイボール処理やビッグセーブで立ちはだかり、1-0と大分鶴崎がリードして前半を折り返す。
後半は奈良育英が攻勢を強める。67分、ロングスローに反応したDF宮本萩矢(2年)が放ったシュートをGK大倉がキャッチ。72分には福西がカットインからシュートを放つも、枠を捉えきれなかった。
そして迎えた80分+3分、奈良育英MF建野遼太郎(3年)のフリーキックにFW建部皓介(3年)が合わせ枠内へ飛ばすが、大分鶴崎MF高野将大(3年)がゴールラインギリギリでクリア。最後まで集中を切らさなかった大分鶴崎が1点を守り切り、試合はそのまま終了した。この結果、大分鶴崎は99年大会以来、26年ぶりとなる16強進出を決めた。
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