セリエA フィオレンティーナ

フィオレンティーナ、キャプテンマークをダビド・デ・ヘアに託したワケとは?

ダビド・デ・ヘア 写真:Getty Images

 セリエAのフィオレンティーナは、今2025/26シーズンここまで最下位(20位)に位置しており、チーム内の均衡と自信を取り戻すことを目的とした象徴的な決断を下したようだ。この判断は、ロッカールームの空気を整え、現在の難しい状況に対応するための一手として行われたものであり、チーム全体に対する明確なメッセージを伴っている。

 この件についてUKメディア『Football Italia』が、「フィオレンティーナはキャプテンマークをGKダビド・デ・ヘアに託した」と報じた。クラブは、これまで主将を務めていたDFルカ・ラニエーリに代わり、デ・ヘアを新キャプテンに任命した。この変更は、現地12月21日に開催されたウディネーゼ戦(5-1)を前に確認され、指揮官パオロ・バノーリ監督がクラブと合意した上で決断したとのことだ。

 同メディアによれば、この決定はラニエーリに対する処罰ではない。「これはロッカールーム内の雰囲気をリセットし、困難なシーズンの重圧を強く感じてきたクラブの下部組織出身であるラニエーリの負担を軽減する試みだ」と伝えている。ラニエーリ本人には直接説明が行われ、問題なく受け入れたという。

 一方で、キャプテンマークをデ・ヘアに託したことは、調子の上がらない時期を経験してきたベテランGKへの明確な信頼の表明でもある。クラブはこの判断を、スペイン人選手のリーダーシップ、人格、そしてチーム内での重要性に対する信念を示す行動と位置付けている。

 この動きの直後に行われたウディネーゼ戦での快勝が直接関係しているかは不明だが、キャプテン交代によって示された意図は明確だったのかもしれない。