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PSVとアヤックスが佐野航大の移籍金をさらに押し上げる

佐野航大 写真:Getty Images

 オランダ1部エールディビジのNECナイメヘンに所属するMF佐野航大は、近年チームの中盤で存在感を高めている。2023年夏にJ1のファジアーノ岡山からフリーで加入した同選手は、加入初年度は先発機会が限られていたものの、昨2024/25シーズンに出場機会を増やし、チーム内で評価を高めた。今2025/26シーズンは、ここまで全試合で先発出場を続け、ゴールとアシストの両面で貢献している。

 オランダメディア『FootballTransfers』は、エールディビジのPSVアイントホーフェンとアヤックス・アムステルダムが佐野の獲得に関心を示していると報じた。同メディアは「両クラブは中盤の補強を検討しており、その候補としてNECの佐野に行き着いた」と伝えている。

 同報道によれば、アヤックスはプレミアリーグのブレントフォードに今2025年夏に移籍したMFジョーダン・ヘンダーソン退団後の守備的MFの後継者を未だに確保できていない状況にある。

 一方、PSVは、MFヨエイ・フェールマンが1月にトルコ1部のフェネルバフチェへ移籍する可能性があり、その場合は新たな中盤の軸が必要になると予測されている。

 同メディアは「佐野は8番を主戦場としながら6番でも起用可能で、自陣からの組み立てに関与できる」と評価。現在の推定移籍金価値は690万ユーロ(約13億円)とされているが、佐野は2028年6月末まで契約を残しており、契約解除条項も存在しない。そのため、同メディアは「PSVとアヤックスの関心が、移籍金を1000万ユーロ(約18億円)超まで押し上げる可能性がある」と報じている。

 NECにとって、佐野の移籍は戦力面での損失となる一方、今夏にGKロビン・ローフスをプレミアリーグのサンダーランドへ売却した際に記録した1050万ユーロ(約19億円)のクラブ最高額を更新する可能性もあると同メディアは伝えている。