
2026年W杯へ向けた主力たち
そんな新体制の中で注目を集めているのが、DFリッカルド・カラフィオーリだ。 2023/24シーズン、ボローニャでの鮮烈な活躍により、わずか22歳で代表デビューを果たした。左利きのセンターバックとして守備範囲が広く、ビルドアップの起点にもなれる。 従来の“守ってカウンター”ではなく、前線からのプレスと積極的なラインコントロールで主導権を握る。カラフィオーリは、その象徴的存在になっている。
中盤を支えるのはMFバレッラ。インテルで長く主力として活躍した彼は、攻守の切り替えや縦への推進力、パスカット能力、守備的貢献、攻撃参加といった要素を兼ね備えている。代表でも2018年の初招集以降、多くの試合に出場し精神的支柱としてチームを牽引。2024年3月の親善試合(エクアドル戦)ではキャプテンを託された。バレッラは中盤の広いエリアをカバーし、数的不利な局面でもボールを奪い返して攻撃の起点となるなど、その万能性が最大の武器だ。
そして前線では、FWキエーザの復調が新生アズーリの復活にとって欠かせない要素だ。代表デビューとなったEURO2020で輝きを放ち、得点と突破力を兼ね備えた攻撃の核として期待されてきた。ドリブル突破やカットイン、裏への飛び出しは常に相手守備陣に脅威を与える存在である。しかしその一方で、度重なる負傷に苦しみ、コンディション調整に時間を要したのも事実だ。
2025年10月のW杯欧州予選には招集が見送られた。ガットゥーゾ監督は記者会見で「彼は100パーセントの状態ではないし、本人も完全なコンディションを取り戻したいと思っている。これが真実だ」と述べた。だが、キエーザが万全の状態を取り戻しチームにフィットすれば、イタリアの攻撃に流動性と突破力をもたらすことは間違いない。

アズーリの挑戦は続く
イタリア代表は、W杯欧州予選でノルウェーやイスラエルと同じグループIを戦っている。10月15日時点ではノルウェーが首位に立ち、イタリアは勝点3差で追いかける状況だ。 それでもチームは復調の兆しを見せ、ガットゥーゾ監督就任後は3連勝と勢いを取り戻しつつある。
現状の勝点差を考えれば首位通過での本大会出場は厳しく、イタリアはプレーオフに回る可能性が高いだろう。もし、12年ぶりのW杯出場が実現すれば、それは単なる復帰ではない。苦難と再生の10年を経て迎える“魂の復活”だ。2026年北中米W杯に向けて、新生アズーリの挑戦は続いていく。
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