Jリーグ 徳島ヴォルティス

7億円移籍金未払い被害の徳島も勝訴可能?コリンチャンスにFIFAが支払い命じる

カカ(徳島ヴォルティス在籍時) 写真:Getty Images

 ブラジル1部コリンチャンスは、徳島ヴォルティスから獲得したDFカカをはじめ、複数選手の移籍金が未払い状態。一部の問題を巡り、FIFA(国際サッカー連盟)から移籍金の支払いを命じられただけに、7億円規模の移籍金を滞納されている徳島にも勝訴の可能性がありそうだ。

 コリンチャンスの移籍金未払い問題については、ブラジル『ge』が9月26日に詳報。これによると、同クラブは徳島に対してカカの移籍金2,400万レアル(約6億7,100万円)を一切支払っていない模様。MLS(メジャーリーグサッカー)ニューヨーク・シティに対するタレス・マグノのレンタル料、デンマーク1部ミッティランFCに対するチャールズの移籍金なども滞納しており、未払金は4,300万レアル(約12億200万円)にのぼるという。

 複数クラブとの間で問題を抱えているコリンチャンスだが、『ge』が10月2日に伝えたところによると、FIFAはチャールズの移籍金未払い問題を巡り、同クラブに対してミッティランへ100万ユーロ(約1億7,000万円)を支払うよう命じたとのこと。コリンチャンスはこの判決を不服として、スポーツ仲裁裁判所(CAS)へ控訴したが、FIFAから補強禁止処分を受ける可能性が高いという。

 コリンチャンスに対するFIFAの判決は、徳島にとって追い風となる見込み。『ge』は「コリンチャンスはカカの移籍金を巡り、徳島と交渉」と伝えているが、『Meu Timao』は両クラブによる法廷闘争の可能性を伝えている。チャールズの移籍金に関するFIFAの判決内容を踏まえると、徳島もFIFAへ提訴した場合、法廷闘争を制することが期待できそうだ。

 なお、コリンチャンスは2024年3月に徳島からカカを期限付き移籍により獲得。加入1年目のブラジル1部リーグでほぼ全試合スタメン出場しているが、『Meu Timao』の報道によると、2024年8月に同選手の出場時間が2200分を超えたため、コリンチャンスは保有権の60%として200万ドル(約3億1,500万円)を支払うことが確定。そして11月には出場時間が3150分を超えたため、保有権30%として200万ドルを追加で支払うことに。保有権90%の取得で400万ドル(約6億3,000万円)の買い取り義務が発生したという。