
スコティッシュ・プレミアシップのセルティックは、今2025/26シーズンの補強において、選手の起用方針を巡るクラブと監督の不一致が浮き彫りになっているのかもしれない。ブレンダン・ロジャーズ監督の信頼を得た補強と、クラブ主導の補強が対照的な結果を生んでいる。
その象徴となっているのが、J1の川崎フロンターレからセルティックへ今2025年夏に加入したFW山田新だとスコットランドメディア『The Celtic Star』が報じた。
同メディアは「山田の現状には同情せずにはいられない」と伝えている。25歳で日本代表に初招集され、2026FIFAワールドカップを見据えていた山田だが、セルティックでは立場が厳しい。9月15日の試合では、同じく今夏に加入したFWケレチ・イヘアナチョが95分に決勝ゴールを挙げて存在感を示した一方で、山田は当日のメンバーから外れていた。
イヘアナチョは移籍市場閉幕後にフリーで加入したが、ロジャーズ監督の人脈に基づく信頼できる補強だったと同メディアは伝えている。
対照的に山田は「クラブ主導の補強」と見られており、序列の差はすでに明白だ。欧州大会の登録でも、FWジョニー・ケニーが選ばれたのに対し、山田は外れている。ロジャーズ監督の構想を反映すれば、山田は日本代表FW前田大然、イヘアナチョ、ケニーに続く第4の選択肢となる。
さらに同メディアは山田に対して以下のように指摘した。
山田の特性はセルティックのニーズと必ずしも相反していない。彼のスピードと動きは欧州の舞台で武器になり得たし、集中したトレーニングを積めば、国内リーグで守備を固める相手を崩す課題にも適応できた可能性がある。これがクラブ主導と監督主導という二重の補強方針の一例なのか、それとも単にロジャーズ監督が山田はまだ準備不足だと見ているのかは定かではない。ただ、山田が置かれた立場は実力ではなく補強プロセスの結果によるものと映る。
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