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浦和レッズ退団・原口元気に影響も!日本資本ベールスホット買収交渉に変化が…

原口元気 写真:Getty Images

 元日本代表MF原口元気は先日、浦和レッズからFW鈴木武蔵(現横浜FC)の古巣であるベルギー2部KベールスホットVAへ移籍。そのベールスホットには、日本人投資家や日本企業による買収交渉が報じられていたが、近日中に決着する見込み。同選手の将来にも影響を与えそうだ。

 ベールスホットの経営権は2024/25シーズンまでサウジアラビアの『ユナイテッド・ワールド』が保有も、2025年3月の時点で2200万ユーロ(約35億8,000万円)の負債を計上。ホームスタジアムの保有権を有しておらず、自前のトレーニング施設もないという中、ベルギーメディア『Het Nieuwsblad』は2025年3月24日の時点で日本人投資家グループによる買収の可能性を報じていた。

 その買収交渉の進捗について、ベルギー『VI』は9月4日の時点で「日本企業は数ヶ月前の時点で、クラブ買収でユナイテッド・ワールドと基本合意に達している」と伝えた一方で、「まだひとつ解決すべき問題が残っている。元会長で少数株主のフランシス・ヴランケン氏との意見の相違により、交渉が長引いている」と不安材料にも触れていた。

 しかし、この問題も16日までに解決された模様。現地メディア『GVA』は「日本の投資グループによるビールショットの正式買収が間近に」「交渉中にいくつかの意見で相違があったものの、関係者全員がようやく合意に達した」とリポート。残すは正式な署名のみであり、今週末にも買収が完了する見通しだという。

 ベールスホットの買収企業については、ベルギー『HLN』は11日、浦和のスポンサーである三菱グループが、ベールスホットの新たなオーナーになる可能性を伝えたほか、「ベールスホットは三菱にくわえて、葬儀会社やスポーツエージェンシーとも交渉している。そのうちの一つは資本金が20億ユーロ(約3,456億円)近くある」と伝えている。

 なお、原口はクラブ公式サイトを通じて「選手としてのキャリアは終わりに差し掛かっていますし、現役引退も近いですが、このチームにとって重要な存在であり続けたいです。このクラブはエネルギーに満ち溢れています。将来、監督としてのキャリアを最大限に活かす上で、多くのことを学べるはずです。一緒に素晴らしいチームを作り上げていきましょう」と、自身の将来に言及している。

 その原口の加入は単なる戦力補強にとどまらず、クラブの経営権に関する行方と密接に結びついている可能性がある。それだけに、日本資本による買収が実現すれば、クラブが同選手の将来を対して全面的にバックアップする体制が整うことになりそうだ。