日本代表・海外組 海外日本人選手

板倉滉が激白!アヤックス移籍の裏側「幹部がガンバ大阪を訪問した時…」

板倉滉 写真:Getty Images

 日本代表DF板倉滉は2025年8月、ボルシアMGからオランダ1部アヤックスへ完全移籍。選手本人が移籍に至るまでの過程や、PSVアイントホーフェン、フェイエノールトからの関心を明かした。

 オランダ『VI』で27日に掲載されたインタビュー記事によると、板倉は 「UEFAチャンピオンズリーグは僕にとって大きな理由のひとつ」と、欧州最高峰の舞台でプレーすることを望んでいる自身の思いを告白。「オランダでプレーしたことがあるので、アヤックスの強さは知っていました。自分の成長のためにも、大きなプレッシャーの中で勝利を収めなければならないチームでプレーしたい。リーグ優勝という目標を持ってここに来ました」と意気込みを語ると、フットボールディレクターであるマリジン・ボイカー氏との交渉についてこう語っている。

 「PSVやフェイエノールトの僕の獲得を望んでいましたが、アヤックスを選びました。ボイカー氏が6月にガンバ大阪を訪問していたのですが、その時に初めて会いました。アヤックスが僕を獲得したがっていることを実感しました。まさか日本でアヤックスの人に会えるとは思ってもみませんでしたからね。会談後も、僕のエージェントとアヤックスは連絡を取り合っていました」

 「それに、クラブ史上初の日本人選手というのも、アヤックス移籍の決め手のひとつです。まだチームに加入したばかりですが、自分のパフォーマンス次第で、アヤックスにおける日本人選手の価値が明らかになると思います」

 G大阪とパートナーシップ契約を結んでいることもあり、2025年6月に来日したというボイカー氏。8月9日に『VI』で掲載された記事では、以下のように記されている。

 「アヤックスと板倉の最初の面談は、6月初旬に行われた。ボイカー氏は、(パナソニックスタジアム吹田で)FIFAワールドカップ北中米大会アジア最終予選の日本代表対インドネシア代表が開催されるタイミングで、パートナークラブであるガンバ大阪を訪問していた。そのタイミングでボイカー氏は板倉に対して、アヤックスの用意しているプロジェクトを提示した。UEFAチャンピオンズリーグ(CL)でのプレー経験がない板倉は、すぐに興味を示した。アヤックスならすぐにCLでプレーできるからだ」

 「ボルシアMGと板倉の契約期間が残り1年であったため、アヤックスは取引成立に自信を持っていた。ただし、板倉には忍耐が必要だった。アヤックスは板倉の移籍金を用意する前に、まず選手を売却しなければならなかったからだ。直近数か月にわたり、アヤックスは板倉と密に連絡を取り続けていたため、個人合意はもはや障害ではなかった。そして先週、ついにアヤックスはボルシアMGと合意に達した。同クラブはなおも相応の移籍金を要求しており、欧州主要リーグの他クラブも関心を寄せていたためである。しかし板倉はアヤックス以外に行くつもりはなく、最終的にアムステルダムのクラブはボーナス込みで総額約1,000万ユーロ(約17億円)にもなる金額を支払う決断を下した」

 なお、板倉は6月の北中米W杯最終予選で日本代表に招集されていなかったものの、パナソニックスタジアム吹田開催のインドネシア戦はMF堂安律(アイントラハト・フランクフルト)らとともに現地観戦。ボイカー氏がG大阪を訪問するタイミングと重なったことが、アヤックス移籍に至った大きな背景と言えるだろう。