Jリーグ サンフレッチェ広島

広島移籍で正解!キム・ジュソンの決断に欧州スカウト「Jリーグは韓国より評価高い」

エディオンピースウイング広島 写真:Getty Images

 韓国1部FCソウル所属のEAFF E-1サッカー選手権(旧東アジア選手権)韓国代表DFキム・ジュソンは、サンフレッチェ広島への移籍が決定的と報じられている。欧州移籍は破談に終わったとみられるが、これに関連して海外のサッカー関係者が日本(Jリーグ)と韓国(Kリーグ)のレベルを比較した。

 ドイツ2部FCニュルンベルク、ベルギー1部SVズルテ・ワレヘム、デンマーク1部ミッティラン、イングランド2部、MLS(アメリカ・メジャーリーグサッカー)所属クラブからのオファーが報じられていたキム・ジュソン。広島が提示した移籍金額は120万ドル(約1億7,000万円)とみられているが、韓国のサッカー専門YouTubeチャンネル『DALSOOLIVE』が伝えたところによると、欧州方面から条件面で広島を上回るオファーが届くことはなかったとのこと。結局、選手サイドは7月末に広島行きを決断したという。

 欧州移籍が破談に終わり、一部からJリーグ挑戦への否定的な意見が挙がっているものの、デンマーク2部コリングIFのスカウト関係者であるベン・グリフィス氏は、広島移籍報道を前向きに捉えている模様。Xでこう私見を綴っている。

 「欧州トップレベルのクラブが、韓国よりも日本の方に注目しているという点で、(キム・ジュソンのJリーグ移籍は)ポジティブだ。少なくともパフォーマンスの観点から、KリーグよりもJリーグの方が評価は高い。韓国から日本への移籍は横ばいだが、日本への移籍により、彼の将来がもっと開かれる」

 また、グリフィス氏はFCソウルや選手サイドに高額な移籍金や年俸を提示しなかったとみられる欧州クラブの姿勢を疑問視。「彼の能力は欧州カップ戦(CL,EC,ECL)に参戦する小規模なリーグのクラブで本当に活きるにもかかわらず、(欧州クラブが)本気のオファーを提示していないことが驚きだ」と、韓国代表センターバックのクオリティーを高く評価している。

 現在24歳のキム・ジュソンは、身長186センチで左利きのセンターバック。FCソウルの下部組織出身であり2021年3月から1年半にわたり韓国国軍傘下の金泉尚武でプレー。2022年9月に兵役期間を終えてFCソウルに復帰すると、同クラブの主力選手として活躍。2025シーズンもリーグ戦ほぼ全試合でスタメン出場していた。

 Jリーグクラブから欧州挑戦を果たした韓国人選手では、かつてガンバ大阪に在籍していたFWファン・ウィジョ、セレッソ大阪からカーディフへ移籍したMFキム・ボギョンなどがいる。Jリーグ全体のレベルが上がっていることを踏まえると、日本で結果を残せば、再び欧州クラブからオファーが届く可能性は十分考えられる。兵役義務期間が終了していることも、キム・ジュソンの将来的な欧州移籍を後押しするファクターとなりそうだ。