
若き才能とベテランの融合
今年の日本ツアーに帯同するメンバーには、2025/26シーズンに向けた「次世代の主役」が揃っている。なかでも注目は、今夏獲得したMFフロリアン・ヴィルツ。ドイツ代表としてUEFA EURO2024でも活躍したアタッカーで、前線の創造性とダイナミズムを兼ね備える22歳だ。10番的な存在として、サラーの後継候補とも言われている。
MF遠藤航は2023年の加入以来、指揮官の信頼を勝ち取った存在だ。アンカーとして中盤のバランスを担い、時には最終ラインへのカバーもこなしている。「縦への意識」と「守備での統率力」は世界でも高く評価されており、その存在感は確かなものだ。
最終ラインでは長年チームを牽引してきたDFファン・ダイクがなおも中軸として君臨し、スピードや空中戦の強さ、カバーリング、リーダーシップとすべてを備え、今なお“世界最高CB”の一角として活躍している。
FWルイス・ディアスも、ウインガーとして相手DFを切り裂く強烈なドリブラーだ。南米的な技巧と爆発力は、クロップ時代のダイナミズムを象徴する存在である。

変化するクラブの“顔”と象徴の継承
2005年の顔はジェラードやアロンソだったが、今のリバプールではMFカーティス・ジョーンズなどアカデミー出身の若手が成長している。DFアレクサンダー・アーノルドのレアル・マドリード移籍は衝撃だったが、MFカーティス・ジョーンズなどアカデミー出身の選手が躍進し、クリエイティブかつ戦術的で柔軟性を持つ中盤が形成されつつある。
左右のサイドバック(SB)の後釜には、DFジェレミー・フリンポンやDFミロシュ・ケルケズなど新たなフルバック陣が台頭し、世代交代は着実に進行している。リバプールは2024年にアルネ・スロット新監督の下で再出発を迎えた。オランダ人の若き戦術家であり改革者とされる新指揮官が、クロップ退任後の舵取りを担い、昨季は5シーズン振り2度目のプレミアリーグ制覇を成し遂げた。
今回の来日は、その“新たなリバプール像”を示す機会でもある。ファンとしては、生まれ変わったリバプールを体感できることだろう。

変わり続けるクラブの変わらない誇り
20年という年月の中で、クラブのスタイルもサッカーそのものの潮流も大きく変化した。それでも、リバプールというクラブの中核には変わらぬ誇りと熱狂が息づいている。どの時代にも変わらず聖地アンフィールドに響く「You’ll Never Walk Alone」の歌声は、選手とファンをつなぐ絆であり続けてきた。
そんなクラブの軌跡と未来をつなぐ象徴的なイベントとなる来日試合。かつての英雄たちを思い出しながら、いま目の前にいる新世代のレッズ(リバプールの愛称)を見届ける。20年前にスタジアムで拍手を送ったファンも、今回初めて目にする若いサポーターも、それぞれの想いと期待を胸に真夏の一戦に臨もう。
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