Jリーグ SC相模原

SC相模原が海老名市にホームスタジアム移転へ。チーム名はどうなる?

SC相模原 写真:Getty Images

考えられる新チーム名は?

ホームスタジアムの海老名市移転に伴い、チーム名「SC相模原」の変更を巡る議論が浮上している。運営会社の株式会社スポーツクラブ相模原は「現時点で名称変更は検討していない」としているが(出典:SC相模原公式サイト)、SNS上ではファンによる新名称の提案が活発だ。

新名称は、海老名市へのリスペクトと、相模原市を含む既存のホームタウンとのバランスをどう取るかが課題となる。以下、考えられるチーム名候補を示してみたい。

SC海老名

海老名市への移転を直接反映したシンプルな名称。「SC(スポーツクラブ)」の名を継承しつつ、新ホームタウンの海老名市を強調している。海老名市が財政面でスタジアム建設に協力する場合、地域のシンボルとしてふさわしい。内野市長の前向きなコメントも追い風となるだろう。ただ、相模原市をホームタウンとする古参ファンからは、伝統の「相模原」排除への反発も予想される。クラブ創設の地への敬意をどう維持するかが課題だ。

SC相模原・海老名(もしくはSC海老名・相模原)

現行の「SC相模原」に海老名市を追加し、両地域の結びつきを強調する名称。J2のジェフユナイテッド市原・千葉やJFLのブリオベッカ浦安・市川のような複数地域名の前例もある。相模原市への配慮と海老名市への訴求を両立する妥協案だが、やや冗長な印象を与える。ジェフ千葉の例では略称によって、「市原」の存在感が薄れた経緯があり、こうしたリスクも考慮する必要がある。

SCさがみ

「相模」をあえてひらがなで表記し、相模原市、海老名市、座間市、綾瀬市、愛川町を包括する地域呼称を採用。特定の自治体に縛られず、ホームタウン全体のアイデンティティを強化する名称だ。湘南ベルマーレのような広域性を意識した名称で、相模原市在住ファンの疎外感を軽減しつつ、J1昇格を見据えたブランド力向上も期待できる。ただし、海老名市移転のインパクトを強く打ち出す効果はやや弱まる。

エビナSC

海老名市を前面に押し出し、「SC」を後に置くモダンな名称。カタカナ表記を採用した「エビナ」は市民に親しまれる呼称で、新たなファン層の獲得に効果を発揮する可能性が期待できる。海老名駅周辺の商業エリアを活用したマーケティングにも適するが、相模原市との歴史を切り離すため、ある程度のハレーションは覚悟しなければならないだろう。しかしSNS上では「SC相模原のサポーターは首都圏クラブで最も少ない」との声もあり、新規ファン開拓の必要性が指摘されている。

さがみ+○○(○○は市民公募)

「さがみ」に市民公募の愛称を組み合わせる案で、過去、数多くのJクラブが採用してきた手法だ。北海道コンサドーレ札幌(「道産子」を逆さ読みした上でオーレを足した)や川崎フロンターレ(「正面」を意味するイタリア語)のような地域+理念型の名称で、未来志向のブランディングが可能だ。ただし、「SC相模原」の名残が消え、ブランド定着には時間が必要。J3ザスパ群馬は複数回の名称変更を経て、現在は群馬県全域をホームタウンとし、ベイシアグループ傘下で安定した経営を築いた例として参考になる。


移転と名称変更の意義

ホームスタジアム移転は、クラブの経営戦略と地域コミュニティとの関係性を再定義する機会だ。V・ファーレン長崎は2024年10月に長崎市へ移転し、総事業費約1,000億円の「長崎スタジアムシティ」を民間資金で建設した。SC相模原も海老名市との連携で、新スタジアムを地域振興の核とする可能性がある。

また、チーム名はクラブの存在意義と未来ビジョンを象徴する。海老名市への移転を機に、ファンや地域との新たな共創を目指してほしい。

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名前:寺島武志

趣味:サッカー観戦(Jリーグ、欧州5大リーグ、欧州CL・EL)、映画鑑賞、ドラマ考察、野球観戦(巨人ファン、高校野球、東京六大学野球)、サッカー観戦を伴う旅行、スポーツバー巡り、競馬
好きなチーム:Jリーグでは清水エスパルス、福島ユナイテッドFC、欧州では「銀河系軍団(ロス・ガラクティコス)」と呼ばれた2000-06頃のレアルマドリード、当時37歳のカルロ・アンチェロッティを新監督に迎え、エンリコ・キエーザ、エルナン・クレスポ、リリアン・テュラム、ジャンフランコ・ゾラ、ファビオ・カンナヴァーロ、ジャンルイジ・ブッフォンらを擁した1996-97のパルマ

新卒で、UFO・宇宙人・ネッシー・カッパが1面を飾る某スポーツ新聞社に入社し、約24年在籍。その間、池袋コミュニティ・カレッジ主催の「後藤健生のサッカーライター養成講座」を受講。独立後は、映画・ドラマのレビューサイトなど、数社で執筆。
1993年のクラブ創設時からの清水エスパルスサポーター。1995年2月、サンプドリアvsユベントスを生観戦し、欧州サッカーにもハマる。以降、毎年渡欧し、訪れたスタジアムは50以上。ワールドカップは1998年フランス大会、2002年日韓大会、2018年ロシア大会、2022年カタール大会を現地観戦。2018年、2022年は日本代表のラウンド16敗退を見届け、未だ日本代表がワールドカップで勝った試合をこの目で見たこと無し。
“サッカーは究極のエンタメ”を信条に、清濁併せ吞む気概も持ちつつ、読者の皆様の関心に応える記事をお届けしていきたいと考えております。

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