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相模原監督が主張した審判の「嘘の供述」は?Jリーグの説明や公式記録に疑問

SC相模原 写真:Getty Images

 SC相模原のシュタルフ悠紀リヒャルト監督は、3月9日に行われた明治安田J3リーグ第4節のヴァンラーレ八戸戦で、後半終了間近に退場。Jリーグは11日、同監督に対して「1試合のベンチ入り停止」という処分を科したが、プレスリリースにおける説明文や公式記録に疑問の目が向けられている。

 Jリーグのプレスリリースでは、リヒャルト監督の処分理由について「審判員に異議を示す過程でベンチを叩いた行為は、審判員の判定に対する悪質な抗議に該当する」などと記載。インターネット動画配信サービス『DAZN』の中継映像でも、90分に國吉真吾主審からイエローカードを提示された直後、右手でベンチ施設のフレームを強く叩く指揮官の様子が捉えられていた。

 しかしリヒャルト監督は試合後、インスタグラムを通じて「第四審から『監督がベンチを蹴り上げている』という証言があった」と主張。DAZNの中継映像から当該シーンのみ切り取った動画をインスタグラムに投稿した上で、「映像にもあるように、私はベンチを蹴り上げておりません。なぜ第四審はそのような証言をしたのかわかりませんが、極めて遺憾です。レフリーであれば嘘の供述も許されるのでしょうか?」と、第四審を批判していたが、投稿は11日までに削除。ネット上では発言内容の調査や第四審の処分を求める声が湧き起っているほか、第四審の発言に触れていないプレスリリースの内容が疑問視されている。

 またJリーグの公式記録では、リヒャルト監督が90分に「異議」でイエローカードを貰い、後半アディショナルタイムの90+3分に「乱暴な行為」で退場となっているが、DAZNの中継映像では、主審はイエローカードを提示してから20秒以内にレッドカードを提示。3分も空いていないだけに、一部から公式記録の誤りを指摘する声が挙がっている。

 元年俸120円Jリーガーの安彦考真氏が「反則の基準が曖昧で反則した選手を間違えてカードだしたりと終始ゲームをコントロールできていなかった」と投稿するなど、審判員のジャッジが物議を醸した相模原対八戸の一戦。リヒャルト監督の主張が事実であるかどうか不明だが、Jリーグは國吉主審、第四審、同監督との間でどのようなやり取りが行われたのか調査する必要があるかもしれない。