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浦和レッズサポは「ネトウヨの巣窟」と絵本作家投稿。県議のクルド人騒動説明にも反応

浦和レッズ 写真:Getty Images

 明治安田J1リーグ第4節の浦和レッズ対柏レイソルが3月2日、埼玉スタジアムで開催。ゴール裏で発生したクルド人騒動に注目が集まる一方、浦和サポーターに対する一部の攻撃的なSNS投稿が話題に。同クラブOBの李忠成氏への言及があるほか、自民党所属埼玉県議会議員の諸井真英氏によるクルド人騒動関連の投稿にも否定的なメッセージが寄せられている。

 絵本作家であり、かつて東京新聞長期連載「ふくしまの10年」に寄稿していた鈴木邦弘氏は、2日深夜にXを更新。ネット上でクルド人が埼玉スタジアムにいるとの報告が相次ぐなか、一部の関連投稿にこうリポストしている。

 「レッズサポはネトウヨの巣窟です。かつて李忠成という日本代表で結果も残した在日選手の前で旭日旗を掲げたクズ。救いようのない荒くれ者が、23年に天皇杯で暴行を行い24年の天皇杯はチームが出場停止になった。しかし彼らは何の反省もしていない。大宮アルディージャの方が全然いい」(原文ママ)

 この投稿に様々な声が寄せられるなか、鈴木氏は3日にも「旭日旗は差別の象徴。世界のサッカーの常識くらい知っとけ」(原文ママ)などとポストしたほか、自身の見解に対する一部の批判に反発している。

 一方、埼玉スタジアムにおけるクルド人騒動を巡っては、クルド人が「FCクルド」のフラッグをゴール裏で掲げた時の画像がネット上で拡散。諸井氏は3日午後、関係者から聞いた情報として、FCクルドのフラッグが事前に許可を得ていないものだったことを伝えた上で、「そもそも浦和レッズサポーターの中に違う色のシャツで入り、許可のない旗を掲げたルール違反が問題です。それを人種差別の問題にすり替えることは非常に悪質です」と指摘。「浦和レッズやサポーターに瑕疵はなく、むしろ指定席を案内するなど親切な対応をされています」と、クラブ側の対応に問題が無かったとの認識を示している。

 この諸井氏の投稿に対して、鈴木氏は「ヘイト議員は出しゃばるなよ」「県議がヘイト煽って『オラが街のチーム』が処分されたらどうやって責任取るんだろうか」と反応。現職の埼玉県議に対して批判を展開している。

 今回の騒動を巡って、諸井氏がクルド人集団のルール違反に焦点を当てているのに対して、鈴木氏は外国人に対する差別をクローズアップ。サッカー界が思わぬ形で政治問題に巻き込まれただけに、複雑な思いを抱いているファンは多いはずだ。