神戸に影響与えた山東泰山、ACLE撤退の裏で給与未払い・ボイコット説が！

　アジアサッカー連盟（AFC）は2月19日、山東泰山（中国1部）がAFCチャンピオンズリーグエリート（ACLE）から途中撤退すると公式発表。ヴィッセル神戸のリーグステージ順位転落により、山東やAFCへの批判が相次ぐ一方、山東のクラブ内部で問題発生の可能性が取りざたされている。

　山東は19日に敵地で蔚山HD（韓国1部）と対戦する予定だったが、これを棄権。同クラブは「選手の身体的不調」と理由を説明しているが、フランス国際放送局の『ラジオ・フランス・アンテルナショナル』は「（ACLE撤退が正式決定した時点で）選手たちはすでに現地入りしている。キックオフ2時間前に突如、健康問題を理由に棄権したことは疑問」と指摘。

　2月14日の山東対光州FC（韓国1部）で、一部の山東サポーターが全斗煥元大統領の写真を掲げて韓国サポーターを挑発しただけに、韓国の一部情報筋は「山東はサポーターの挑発行為で中国公安からの処罰を避けるために、蔚山戦を棄権した」と伝えている。

　山東のACLE撤退を巡り様々な可能性が指摘されるなか、韓国紙『中央日報』のソン・ジフン記者は21日、一連の問題に言及。独自に入手した情報をもとに「山東は給与未払い問題を抱えており、選手によるボイコットの可能性がある」と伝えたほか、自身と接触した中国人記者が山東のACLE撤退に関して言及を避けたことも明かしている。

　ファン・サポーターの行為をきっかけに外交問題に発展する可能性も指摘されている山東のACLE撤退問題。真偽不明な情報が飛び交うなか、AFCには山東への適切な対応や、神戸などACLE参戦の一部クラブに対する救済措置等が求められる。