元横浜F・マリノス監督のケヴィン・マスカット率いる中国1部・上海海港は1月27日、山東泰山からブラジル人FWレオナルド(元ガイナーレ鳥取、アルビレックス新潟、浦和レッズ所属)を獲得したと公式発表。セレッソ大阪との争奪戦を制したとみられる。
現在27歳の同選手は、鳥取在籍時の2018シーズンにJ3リーグで得点王に輝くと、新潟移籍1年目の2019シーズンにはJ2リーグで28ゴールを挙げて、再び得点王のタイトルを獲得。2020シーズンも浦和でJ1リーグ2桁ゴールを挙げるなど、日本で順調にステップアップしていたが、2021年2月に中国1部の山東泰山へ完全移籍した。
ただ山東加入からわずか数カ月で構想外扱いを受けると、河北や韓国1部・蔚山現代、長春亜泰、浙江へレンタル移籍。2023シーズンに19ゴールを挙げると、2024シーズンも29試合の出場で21ゴールと、2年つづけて中国1部リーグ得点王に輝いている。
レオナルドの去就を巡っては、中国メディア『新浪』が1月12日に「彼は2024シーズンに期限付き移籍していた浙江と契約延長し、3年以内に中国代表の一員としてプレーすることを望んでいる」とリポート。2026年末で「中国での居住期間が5年以上」という帰化の条件を満たす見込みである一方、記事では「浙江は1人の選手の高額年俸要求がチーム全体の給与バランスに影響を与えることを懸念している」などと、退団の可能性にも触れられていた。
すると『163新聞』は13日に「上海海港は移籍金130万ユーロ(約2億1000万円)でレオナルドを獲得した」と報道。山東泰山は2021年に同選手を獲得する際、浦和に移籍金として210万ユーロ(当時約2億6000万円)を支払っており、かつ契約満了まで残り1年だったため、2024シーズン終了後に完全移籍での放出、移籍金の回収を狙っていたとみられる。
また『163新聞』によると、浙江は期限付き移籍期間延長によるレオナルドの残留を望んでいたものの、山東泰山はこれを拒否。「C大阪はレオナルド獲得で合意に達し、公式発表間近だった。しかし上海海港がレオナルドと3年契約を結んだ」と、土壇場でC大阪移籍が破談に終わったという。
27日の上海海港加入決定をうけて、引き続き中国でプレーすることになったレオナルド。本人は以前Jリーグ復帰を望む一方、中国での生活等に満足していただけに、上海海港移籍により帰化や代表入りの可能性は高まっている。
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