
2023シーズンはYBCルヴァンカップを制し、クラブ史上初となるタイトルを獲得したアビスパ福岡。リーグ戦も過去最高となる7位で終え、さらなる飛躍を期待された中で昨2024シーズンを迎えていた。しかし、夏の11戦未勝利などの影響もあって勝ち点が伸び悩み、最終的に12位でシーズンを終えた。
そんな福岡では、5年にわたってチームを率いた長谷部茂利監督が昨シーズンをもって退任。昨季まで町田ゼルビアのヘッドコーチを務めていた金明輝氏が監督へ就任することとなった。もちろん監督だけでなく、選手たちにも動きは出ている。残念ながらチームの中心となっていた選手の流出もあったが、新たに加わる中にも期待十分な選手が多くいる。ここでは、今冬の福岡の補強について各ポジションごとにA~Eの5段階で評価していく。
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GK(ゴールキーパー)/DF(ディフェンダー):評価B
IN
- GK小畑裕馬(ベガルタ仙台より完全移籍)
- DF橋本悠(福岡大学より加入)
- DF上島拓巳(横浜F・マリノスより完全移籍)
- DF安藤智哉(大分トリニータより完全移籍)
- DF志知孝明(サンフレッチェ広島より期限付き移籍)
OUT
- GK坂田大樹(柏レイソルへ完全移籍)
- DFドウグラス・グローリ(契約満了)
- DF森山公弥(愛媛FCへ期限付き移籍)
- DF宮大樹(名古屋グランパスへ完全移籍)
- DF亀川諒史(レノファ山口へ完全移籍)
昨季はリーグでも4番目に少ない38失点と堅守を誇った福岡。37試合とほぼ全試合に出場したDF田代雅也を中心に安定感を見せた守備陣だが、今冬は主力の中からもチームを離れる選手が出ている。2020シーズンに福岡へ加入して以降守備の中心選手として多くの試合に出場し、前を向かせない厳しいチェックなどで相手の攻撃を食い止めてきたDFドウグラス・グローリが契約満了で退団。また、左利きのセンターバックであるDF宮大樹も名古屋グランパスへ移籍となっており、強固な守備陣に綻びが生じないか影響が懸念される。
しかし、新加入選手に目を向けるとそんな懸念もある程度は払拭できそうだ。注目は横浜F・マリノスから5年ぶりに福岡復帰となるDF上島拓巳。チームを離れた宮やグローリに勝るとも劣らない競り合いの強さを持ち、新たに最終ラインの一角を担う選手として期待できる。また、大分トリニータから加入のDF安藤智哉も190cmの高さを誇り空中戦で圧巻の強さを発揮する。さらに、サイドの選手ではDF志知孝明が3年ぶりに福岡復帰となっており、攻撃面でも楽しみな戦力が加わった。
堅い守りを維持するために重要な守備陣。流出した選手たちの貢献度の高さからその影響は決して小さなものではないだろう。しかし、彼らに代わり新たに加わる選手たちも強さや高さを備えており、同様の役割を十分に期待できる。加えてサイドにはよりチャンスに絡める頼もしい選手が帰還し、攻守に効果的な補強が図れたと言えることから評価を「B」とした。
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