黒田剛監督率いる町田ゼルビアは、ロングスローやFW藤尾翔太によるPK直前の水かけ行為で話題に。サガン鳥栖監督時代のパワーハラスメント(パワハラ)行為で批判を浴びていた金明輝ヘッドコーチのアビスパ福岡監督就任が正式決定した中、町田の藤田晋代表取締役社長がクラブや所属選手等への誹謗中傷に言及している。
町田の戦い方を巡っては、以前からSNSなどを通じてクラブや所属選手・スタッフに対する誹謗中傷が殺到。クラブは10月、こうした誹謗中傷に対して刑事告訴を講じると声明を発表したほか、日本代表MF伊東純也(スタッド・ランス)の代理人弁護士を務める加藤博太郎氏を顧問として招き入れている。
インターネット放送局『ABEMA』で12月15日に放送された町田の特集番組でも、同クラブを標的とした批判・誹謗中傷メッセージがクローズアップ。藤田氏は声明発表に至るまでの経緯について、こう語っている。
「僕も24歳で会社作って、26歳で上場して、たくさん叩かれてきましたし、業界の人にいじめられた感覚があるんですけど、体ひとつくらい抜けると誰も叩かなくなるんですよ。ある程度までは名が売れていくプロセスの中で仕方ないと思って見逃していたんですよ。実際、それを一手に引き受けていたのが黒田監督であったり、一部藤尾選手とかありましたけど、どこかのタイミングでビシッとやろうと思っていました」
またキャプテンのDF昌子源も、町田や所属選手等への誹謗中傷についてコメント。「もちろん苦しいですよ、選手も、チームも、家族も。あとは新参者というのもあるだろうし、僕らはそう思ってやらないと。僕らが勝っているから皮肉をとか、嫉妬をとか。仮にそうじゃなくて本当に僕らのことを嫌いなコメントでも、そう思ってやらないともたない」と、苦しい胸の内を明かした。
町田はヴィッセル神戸、サンフレッチェ広島と最終節までJ1優勝争いを繰り広げたものの、3位という結果に。最終節終了後には、ネット上で「黒田監督が大嫌いだから、町田優勝逃したの気持ちよすぎた」「町田じゃなくて良かった」「神戸の連覇は町田優勝よりマシ」と、町田が優勝を逃したことを前向きに捉える声が湧き起こったほか、過激な表現が含まれたコメントも見受けられた。それでも「来季、町田ゼルビアがリーグ優勝する可能性もありそう」「黒田監督はよくここまでやった」など、町田を後押しするファン・サポーターもいるだけに、2025シーズンも結果を残せば、町田に対する批判的な意見は少なくなるかもしれない。
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