プレミアリーグ

プレミアリーグ負傷選手への給与支出額トップ5クラブ

ケビン・デ・ブライネ 写真:Getty Images

3位:マンチェスター・シティ

負傷者数:16人
負傷選手への給与支出額:2,8145,000ポンド(約54億6,015万円)

マンチェスター・シティがイングランドサッカー界で最も支配的な存在となったことは誰も否定できないだろう。彼らには、負傷による危機に対応できるほどの選手層の厚さが昨2023/24シーズンまではあった。また、昨シーズンまでの成功の一因として挙げられるのは、主力選手たちが比較的健康を保っていた点だ。

一方で、MFケビン・デ・ブライネは負傷により、昨シ-ズン第2節から第19節までの長期期間において戦線離脱しており、その間の給与コストは1,086万ポンド(約21億608万円)にのぼった。これは同期間中に負傷した選手の中で最も高額であり、1日あたりなんと約12万ポンド(約2,327万1,644円)となる。そして今2024/25シーズン、ファンが最も懸念しているのは、今年バロンドールを受賞したMFロドリの長期離脱が引き金となり、チームが悪循環に陥っている点だろう。


ラファエル・バラン 写真:Getty Images

2位:マンチェスター・ユナイテッド

負傷者数:18人
負傷選手への給与支出額:3,9141,480ポンド(約75億8,674万円)

昨2023/24シーズン、マンチェスター・ユナイテッドのエリック・テン・ハフ監督(2024年10月28日解任)は、チームのパフォーマンスを巡って批判を受けてきたが、それも無理のないことだろう。多くの負傷者を抱えた中でチームを指揮する難しさは見過ごせない。就任以前から、MFポール・ポグバやFWアントニー・マルシャル(AEKアテネ)、DFルーク・ショーといった選手が頻繁に負傷を繰り返していた。ショーとマルシャルはテン・ハフ監督体制下でプレーする機会を得たものの、再び治療室に戻ることとなった。

DFタイレル・マラシアは昨シ-ズンはチームに加わっていない。2024年5月に引退したDFラファエル・バランや、今2024/25シーズンはコンスタントに出場しているDFリサンドロ・マルティネスも、昨シーズンはほとんど試合に出場できなかった。ユナイテッドはセンターバックの組み合わせを14通りも試さざるを得なかった。安定したスタメンを組めない限り成功は決して訪れない。この点については、どのチームも同様に痛感していることだろう。


ウェズレイ・フォファナ 写真:Getty Images

1位:チェルシー

負傷者数:17人
負傷選手への給与支出額:4,4595,000ポンド(約86億4,710万円)

チェルシーの選手層は全体的に見れば比較的健康であったかもしれない。しかし、トッド・ベーリー会長体制下で大量の選手を獲得した結果、この負傷選手への給与支出額が高額になるのは避けられなかった。また、移籍前から負傷問題を抱えていた選手を獲得したケースもあり、リスクが常に存在していたことは否定できない。

昨2023/24シーズン開幕以降、チェルシーが負傷した選手に対して支払った額はプレミアリーグで最も高額な金額である。中でも、DFウェズレイ・フォファナは349日間負傷離脱し、この期間に試合時間の75.7%を欠場した。彼に支払われた給与コストは997万1,429ポンド(約19億3,336万円)にのぼる。合計17人の選手が負傷しており、1人あたりの負傷による平均欠場日数は127. 7日にも及んだ。これらの負傷がチーム全体のパフォーマンスに与えた影響は計り知れない。

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名前:Mount

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欧州某国在住、ライター、編集者

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