日本代表・海外組 オーストラリア

酒井宏樹が主将のオークランド、元広島選手のコリカ監督と共に快進撃

酒井宏樹 写真:Getty Images

 2024/25シーズンAリーグ・メン(オーストラリア1部)に新規参入したオークランドは、開幕から4試合連続で勝利を飾り、失点ゼロで首位を独走している。リーグ初参戦クラブとして4連勝を達成した史上初のチームとなり、守備力と効率的な戦術で新たな歴史を刻んでいる。

 チームを率いるのはJ1のサンフレッチェ広島でもプレー経験のあるスティーブ・コリカ監督。元日本代表のDF酒井宏樹をキャプテンに据え、安定した戦術と選手起用で快進撃を続けている。

 全試合で相手よりもボール支配率が低いにもかかわらず、堅実な守備と組織力で結果を出しているオークランド。タッチ数(2,379回)やパス数(1,456本)はリーグ最低レベルだが、ボールを持たない状況での守備対応力が際立っている。

 守備面で許したシュート数は44本でリーグ最少タイ、枠内シュートは14本にとどまる。期待失点値(xGA)は3.6でリーグ最少タイ。特にプレミアリーグのボーンマスからのレンタル移籍中のGKアレックス・ポールセンが4試合連続クリーンシートを記録し、ビッグチャンス阻止を含む14本のセーブでチームを救っている。

 また、DFナンド・パイナケル(ニュージーランド代表)の貢献も見逃せない。パイナケルはリーグ最多のクリア数(39回)やブロック数(7回)を記録し、Aリーグのシドニー戦では劇的な決勝ゴールを挙げるなど攻守にわたって活躍している。

 中盤ではベルギー出身の25歳MFルイ・フェルストラーテが攻守の要となり、リーグ最多のタックル数(23回)やボールリカバリー数(42回)を記録。特に守備面での貢献が光り、攻撃への切り替えでも重要な役割を果たしている。

 オークランドは次節(現地11月30日)、ニューカッスル・ユナイテッド・ジェッツと対戦予定。もしクリーンシートを続ければ、2007/08シーズンのセントラルコースト・マリナーズに並ぶ開幕5試合連続無失点記録を達成することになる。新規参入クラブが見せる歴史的な快進撃に高い注目が集まっている。