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世界で最も高給取りな監督10人【2024】

写真:Getty Images

世界で最も人気のあるスポーツといわれているサッカーにおいて、クラブは高い競争力を維持するために多額の資金を投入している。クラブを栄光へと導くために、監督たちも高額な給与やボーナスを手にし、その額は時にトップ選手たちに匹敵する。

サッカーマネージャー(監督)という職業は、感謝されることが少ないといわれている。大きなプレッシャーを伴いながらも、報酬がそれに見合わないことも多く、チームの成績が期待を下回ると解任されるのが常だ。

2024年の最高年俸を誇る監督のトップに立つのは、誰なのだろうか?現在、サッカー界には巨額の資金が流れ込んでおり、リストの上位にはヨーロッパやサウジアラビアのチームが資金力で席巻。特にサウジアラビア・プロリーグの攻勢には目を見張るものがある。

ここでは、2024年の「世界で最も高給取りな監督10人」を紹介する。


ウナイ・エメリ監督 写真:Getty Images

10位:ウナイ・エメリ監督(アストン・ビラ)

年俸:1,030万ドル(約15億9,039万円)

ウナイ・エメリ監督は2022/23シーズンにアストン・ビラを7位へと導き、13年ぶりに欧州カップ戦出場を実現した。その後、新たに5年契約を結び、多額の報酬を得ることとなった。

今2024/25シーズンも素晴らしいスタートを切ったエメリ監督のチームは、リーグでもまずまずの成績を収めている。また、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)第2節ではブンデスリーガの強豪バイエルン・ミュンヘンを破り(1-0)上位に食い込んでいる。


ジョルジェ・ジェズス監督 写真:Getty Images

9位:ジョルジェ・ジェズス監督(アル・ヒラル)

年俸:1,070万ドル(約16億5千万円)

ジョルジェ・ジェズス監督が欧州での最も成功を収めた時期は、ベンフィカ(ポルトガル)での3回のリーグ優勝だろう(2009/10、2013/14、2014/15)。現在はサウジアラビアでアル・ヒラルを率い、選手たちが中東に移籍するのと同様に高額の報酬を手にしている。

2018年にもアル・ヒラルを率いた経験があり、2度目となる指揮下では大きな成果を挙げているジェズス監督。2023年にはサウジ・スーパーカップ、国王杯、そしてサウジ・プロリーグで優勝を果たし、通算101得点、さらに勝ち点96ポイントという記録的な成績を収めた。ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドが所属する2位のアル・ナスルに14ポイントという大差をつけたこの成果は圧巻といえるだろう。


ジョゼ・モウリーニョ監督 写真:Getty Images

8位:ジョゼ・モウリーニョ監督(フェネルバフチェ)

年俸:1,140万ドル(約17億5,607万円)

ジョゼ・モウリーニョ監督は、監督という枠を超えた存在だ。2011/12シーズンにレアル・マドリードを率い、ジョゼップ・グアルディオラ監督率いるバルセロナの黄金期を打ち破ってラ・リーガ優勝を果たした。その際、スペイン版『Rolling Stone』誌から「ロックスター・オブ・ザ・イヤー」にも選ばれた。

監督としてイングランド、イタリア、スペインのリーグ戦と国内カップ戦(プレミアリーグ、セリエA、ラ・リーガ)優勝を成し遂げた名将。また、CL、UEFAヨーロッパリーグ(EL)、UEFAヨーロッパカンファレンスリーグ(UEL)の3つの国際タイトル全てを獲得した唯一の監督でもある。

現在のモウリーニョ監督の戦術の優位性はやや色あせたものの、その世界的な人気は衰えていない。イタリアのローマを2024年1月に解任されたが、5か月後にはトルコのフェネルバフチェの新監督に就任した。数千人の熱狂的なサポーターの前で「このユニフォームは私の肌そのものだ」と宣言。クラブの経営陣も彼の高額な給与を惜しまないほどに期待を寄せている。


ルイス・エンリケ監督 写真:Getty Images

7位:ルイス・エンリケ監督(パリ・サンジェルマン)

年俸:1,190万ドル(約18億3,175万円)

ルイス・エンリケ監督は、10年以上にわたりプロサッカー界のトップに君臨している監督の1人だ。ラ・リーガでバルセロナを2014/15と2015/16シーズン連覇に導いた。また、CLでも2014/15シーズンに栄冠に輝いた実績を持つ。現在はフランスのパリ・サンジェルマン(PSG)で監督業を務めており、2023/24シーズンにはリーグ・アンとクープ・ドゥ・フランスを制覇し国内2冠を達成した。

2024年夏にFWキリアン・エムバペをレアル・マドリードへの移籍で失った後、 PSGは既存のスター選手に頼る方針ではなく、若手の才能を中心としたチーム編成に舵を切った。中でも、エンリケ監督はまとめる力を発揮し2024/25シーズンもチームは好調を維持しており、その手腕が再び注目されている。


カルロ・アンチェロッティ監督 写真:Getty Images

6位:カルロ・アンチェロッティ監督(レアル・マドリード)

年俸:1,210万ドル(約18億6,083万円)

カルロ・アンチェロッティ監督は、2021年にレアル・マドリードへ復帰して以来、2度のCL優勝(2021/22、2023/24)とラ・リーガ制覇(2021/2022、2023/2024)を達成し、見事な実績を積み上げてきた。その働きぶりは契約延長という形で評価されており、2026年までの新契約を締結している。

一時、ブラジル代表監督の候補にも挙げられていたが、マドリードに留まっているアンチェロッティ監督。2024/25シーズン開幕前には、FWキリアン・エムバペが豪華な陣容に加わり、さらなるタイトル獲得への期待が高まっている。しかし、10月26日のラ・リーガ、バルセロナ戦では0-4の大敗、CL第4節ミラン戦でも1-3と連敗を喫し、解任報道も飛び交っていた。今後の成績次第では解任に追い込まれる可能性もありそうだ。

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名前:Mount

趣味:お酒、電子音楽、サッカー観賞
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欧州某国在住、ライター、編集者

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