対戦カードは最も有利?
5位:ファジアーノ岡山
残りの対戦カード:藤枝MYFC、鹿児島ユナイテッド
2022シーズン以来のプレーオフ進出を目指すファジアーノ岡山。今季序盤は開幕から7戦負けなしと快調な滑り出しを見せたが、4月以降は勝ちきれないゲームも増え優勝争いからは脱落。それでも堅守を武器に勝ち点を積み上げ、直近は第35節にいわきFC、第36節では横浜FCと上位対決を制しプレーオフ圏を維持している。
プレーオフ進出を決定づけるために重要な残り2試合は、直近5戦未勝利の藤枝MYFCと前節降格が決まった鹿児島ユナイテッドとの対戦が組まれている。この2つのカードにおける今季の戦績は1勝1分と負けがなく、相手の状況も踏まえるとプレーオフ圏を争うライバルたちと比べ最も有利と言えよう。不安要素としては後半戦に入って以降、藤枝や鹿児島と同じく順位が現時点でボトムハーフとなっているチームとの対戦で最終盤までゴールが奪えない、あるいは無得点で終わったゲームが多いこと。ライバルクラブが連勝で来ている以上、ノーゴールで終えて勝ち点を取りこぼすことは命取りになりかねない。さらに直近は3試合で7ゴールと攻撃が上向いた一方、6失点と自慢の堅守に陰りが見える。対戦カードで優位に立っていることは間違いないが、相手に先手を取られれば足元をすくわれかねない。
昨季16位からの復活
6位:ベガルタ仙台
残りの対戦カード:ロアッソ熊本、大分トリニータ
昨年はまさかの16位と低迷したベガルタ仙台。今季は開幕から7戦負けなしと好スタートを切り、その後は連敗しても直後に連勝を重ねて後れを取り戻す戦いぶりで現在プレーオフ圏内の6位につけている。シーズン最終盤を迎えるにあたり、残り6試合となった時点ではプレーオフ進出の可能性を残していたレノファ山口やブラウブリッツ秋田、現時点でも優勝争いを演じている横浜FCとの対戦が残っていたことから苦しい展開も予想された。しかし、山口戦と横浜FC戦で勝利を飾りプレーオフ圏死守に成功している。
残りの2試合はロアッソ熊本と大分トリニータとの対戦。いずれも今季は下位に沈み、終盤戦に入ってから残留争いを脱したチームだ。しかし、前半戦ではいずれも引き分けており勝ち点を取りこぼす可能性もあり得る相手だ。とはいえ仙台は直近の2連勝で5ゴール無失点と、内容を見ても攻守ともに好調であり楽観視はできないまでも好材料は多そうだ。岡山も同様だが、最終節で千葉と山形の直接対決があることも含めて有利に立っていると言えよう。
気がかりな要素としては得失点差に大きな開きがあること。プレーオフ圏以上を狙うチームのうち、仙台の得失点差は「7」と最も少ない。最終節が終了した時点でプレーオフ圏外の7位と勝ち点で並ぶ可能性がある以上、現時点で2番目に少ないモンテディオ山形とでさえ得失点6差であることは明暗を分ける差になりかねない。この点を踏まえて、有利とみられる残り2つの対戦カードは確実に勝利で終える必要がある。
3年連続プレーオフ進出を目指す
7位:モンテディオ山形
残りの対戦カード:水戸ホーリーホック、ジェフユナイテッド千葉
直近2シーズン、終盤に勝ち点を積み上げてプレーオフ進出を果たしているモンテディオ山形。今季も同様の展開が十分に考えられる状況となっている。2022~2023シーズンと同じく、今シーズンも序盤戦で苦しんだが後半戦に入ってからは夏に加入した新戦力の活躍もあり連勝を重ね現在7連勝中。一気にプレーオフ圏争いに食い込んできた。勝ち点1差でプレーオフ圏内につける千葉、岡山、仙台にとって、直近2シーズンの山形を同カテゴリーで見ているだけに不気味な存在として意識していることだろう。
とはいえ、残り2試合はいずれも簡単な相手ではない。次節対戦する水戸ホーリーホックは、この後半戦で横浜FC、岡山、清水と上位勢を相手に引き分けるなどJ2屈指の曲者と呼べる存在。敗れればその時点でプレーオフ進出を逃す可能性もあることから、プレッシャーに打ち勝てるかがカギとなるだろう。さらに水戸を突破したとしても、最終節では現時点で4位につける千葉との対戦が組まれている。山形にとっては、今季も最後に大きな試練が残っていると言えよう。
ただし、上に居並ぶ3チームのうち特に千葉にとって山形を危険視する要因は、やはり直近2シーズンの山形がプレーオフへと進出した経緯。2022シーズンは徳島ヴォルティス、2023シーズンはヴァンフォーレ甲府といずれもゲーム開始前まではプレーオフ圏内にいるチームを直接破って駒を進めており、同様に今季も最終節までもつれ込めば一層恐怖を感じる相手となるに違いない。そんな舞台を整えるため、あるいは事前にプレーオフ圏内に入っておくためにも山形には次節水戸戦で確実に勝利を挙げることが求められる。
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