若原智哉(V・ファーレン長崎)
今季京都からJ2のV・ファーレン長崎へ期限付き移籍しているGK若原智哉。シーズン前半戦はサブにまわっていたが、第23節のロアッソ熊本戦から定位置を確保。以降全試合で守護神として役割を果たしている。
長崎でのリーグ戦初出場となった第23節では、近距離から放たれたボレーシュートに鋭く反応するなど好プレーを披露した。8月は未勝利と苦しむチームのなかで、首位を走っていた横浜FC相手のクリーンシートに貢献。直近5試合のなかでも2度クリーンシートを達成し、上位2チームに食らいつくチームを支えている。
京都は今季、韓国代表経験もあるGKク・ソンユンが正守護神を務めており、加えて夏にはJ2の中でも屈指の堅守を誇るブラウブリッツ秋田からGK圍謙太朗を迎え選手層を厚くした。しかし、いずれも年齢で見るとベテランの域に入っており、比較的長く活躍することの多いポジションとはいえ次世代の育成は不可欠だ。だからこそ、現在24歳でありJ2で確実にポジションを掴んだ若原が帰還することは、先々のチームにとって大きいと言えるのではないだろうか。
木村勇大(東京ヴェルディ)
今季は東京ヴェルディへ期限付き移籍中のFW木村勇大。昨年はツエーゲン金沢へと武者修行に出て10試合に出場しゴールも挙げたが今季再び期限付きでチームを離れることとなった。
東京Vの前線には、昨年プレーオフ決勝でのゴールなどでチームを昇格に導いたFW染野唯月をはじめJ1昇格に貢献した選手も複数存在しているが、その中で木村は開幕から定位置を確保。ここまでチームトップの10ゴールと自身初の2桁得点をマークし、チーム躍進の立役者となっている。前線で起点となれるフィジカルの強さと決定力の高さが大きな武器。背後への抜け出しや強烈なミドルシュートなど、ゴールパターンも多彩だ。
京都の前線は、夏に期限付きで加入したFWラファエル・エリアスの存在もあり後半戦は明らかに攻撃力が増した。FW原大智やFW豊川雄太も健在であることから、今冬所属する選手たちに移籍の動きがなければ、木村が戻ったとしても激しいポジション争いが待っている。しかし、現時点では今季京都で活躍する選手と比べても遜色ないゴール数を挙げている。期限付きで獲得している選手の多い東京Vからすれば、木村はこのままチームに迎えたい選手の1人だろうが、京都にとってもその成長ぶりが今のチームにどのような効果をもたらすのか見てみたいところ。攻撃陣のさらなる活性化のためにも、帰還が待ち望まれる選手であることは間違いない。
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