Jリーグ

高知ライセンス交付の裏で…JFL降格圏・盛岡に指摘「J3を軽くみる環境が…」

いわてグルージャ盛岡のフラッグ 写真:Getty Images

 日本フットボールリーグ(JFL)首位の高知ユナイテッドSCは、2023シーズンの天皇杯でガンバ大阪、横浜FCを下すジャイアントキリングで話題に。2025シーズンの明治安田J3リーグ参入に必要なクラブライセンスが交付されている。一方でJ3最下位とJFL降格圏に沈むいわてグルージャ盛岡を巡っては、一部から過去の成績や新型コロナウイルス感染拡大による影響を踏まえた上で「不幸」といった指摘が飛んでいる。

 2003年創設の盛岡は、2005年から東北リーグ1部でシーズンを戦うと、2013年の第37回全国地域サッカーリーグ決勝大会で優勝。同年12月にJリーグ入会が承認されたことにより、JFLを経由せずに2014年からJ3へ舞台を移した。

 2020年に秋田豊監督を招へいし、翌2021年にクラブ史上初となるJ2昇格を成し遂げた盛岡。しかし2022シーズンのJ2で9勝7分26敗の22位という結果に終わり、わずか1年でJ3へ降格。2023シーズンはJ3で10位と残留を果たしたが、今季は第29節終了時点で4勝6分19敗。DF西大伍、FW都倉賢、MF水野晃樹などJ1での実績が豊富な選手を抱えているものの、厳しい戦いを強いられている。

 高知と入れ替えの可能性もある中、松山市出身であり、『マネーフットボール』をはじめ複数のサッカー漫画を手掛けた能田達規氏は、24日にXを更新。高知、栃木シティなどJFL所属7クラブのJ3クラブライセンス交付が発表された後、以下のように綴っている。

 「長期的視点でみれば、グルージャ盛岡の不幸は、JFLを経ないまま地域リーグ(東北1部)からいきなりJ3に参入して、名将秋田豊の手によってとんとん拍子にJ2に昇格したことかな。コロナ禍で集客もできないまま。官民ともにJ3を軽くみる環境が揃ってしまった」

 ピッチ上のみならず、集客をはじめ興行面での問題点も抱えている盛岡。シーズン残り試合が少ない中、厳しい現実に直面している。