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魚のすり身で抗議して試合が中止に。ノルウェー1部

ローゼンボリBKのファン 写真:Getty Images

 7月21日に行われたエリテセリエン(ノルウェー1部)のローゼンボリBK対リレストレムの試合は、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)に不満を示したファンがフィールド内にフィッシュケーキ(魚のすり身加工食品)を投げ入れたため中止された。

 キックオフから始まったフィッシュケーキ攻撃により、開始わずか2分でレフェリーが試合を中断。再開後、今度はリレストレムのファンがテニスボールを投げたため試合は再び中断となり、選手たちは控室へと戻った。

 その後、試合は再開されたが抗議は激しさを増し、テニスボールや発煙筒が次々と投げ込まれる事態に。30分が経過したところで主審が試合を中止し0-0で終了した。

 ノルウェーサッカー協会(NFF)のカール・ペッター・ローケン事務総長は、この抗議行動を「単なる妨害行為」と位置づけ「(VARに抗議するのであれば)合法的手段に基づいた抗議活動」をするよう要求した。

 ローケン氏は声明の中で「NFFはピッチに物を投げ込むような抗議活動を受け入れることはできない。VARに反対するのはもちろん正当なことだが、これはVARを議論するためではなく、フィールドにいる選手を無視した純粋な試合妨害行為だ」と非難した。

 一方でリレストレムのサポーター団体のスポークスマンを務めるヨアキム・メラー氏は「試合を止めることが目的だった訳ではなく、VARをなくすことのみを目的としている。今夜の試合は反VARサポーターの勝利だった」とノルウェーメディア『Verdens Gang』のインタビューで語った。

 VARはエリテセリエンで論争の的となっており、主要クラブのサポーター団体は、このテクノロジーは試合を台無しにすると繰り返し主張している。また、アルスヴェンスカン(スウェーデン1部)は、2024年4月に各クラブの反対によりVARを導入しないことを決定している。