イエローカードもらうピクシー
選手の交代枠を使い切ったあともピクシー(ストイコビッチ監督)は精力的に動いた。そして執拗に審判に抗議して83分に警告を受けたのである。
後ろに引いて守備のブロックをつくるイングランドを相手にゴール近くでのプレーがなかなかできずに、最後まで追いつくことは出来なかったセルビア。しかし74分までに交代選手を全て使い切ったピクシーは思い切りがよかった。強豪を相手に状況を打開すべく、大胆になるしかなかったとも言える。なかなか火がつかなかったが、ようやく小さな煙が立ち上り始めたのを狼煙に、矢継ぎ早にどんどん薪をくべていって炎を大きくしていく。そのようなイメージだ。
結果は伴わなかったが、前半の絶望的な試合内容から、後半は五分五分の勝負にまでもっていった。セルビアのベンチワークは今後に期待を感じさせる。
前半の攻撃回数は、イングランドの19回に対してセルビアは6回だった。それが試合終了時には、31回に対して30回になっていたのだから、後半にかなり追い上げたことが分かる。
しかし最後は、自力に勝るイングランドが勝ち星を手にした。
場外戦で流血の惨事、機動隊が出動し逮捕者も
同試合キックオフの前には、ゲルゼンキルヒェン市のバーの外でセルビアとイングランドのサポーターが衝突。テーブルや椅子が飛び交う大乱闘となり、ドイツ警察の機動隊200人が出動して鎮圧した。この事件で負傷者が出ている模様だ。
この試合に関連して、少なくとも7人のセルビアサポーターが逮捕されたという。
ドイツ警察当局は、セルビア対イングランドで過激なセルビアサポーターが暴力事件を起こそうとしているとして「高いリスクがある」と事前に警告していたが、それが現実となってしまった。
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