タイサッカー協会(FAT)は今月10日、タイ代表の石井正忠監督と契約延長で合意に達したと公式発表。かつて鹿島アントラーズや大宮アルディージャを率いていた日本人指導者が、AFCアジアカップでベスト16入りという結果を高く評価されている。
2021/22シーズンから2年続けて、タイ1部ブリーラム・ユナイテッド指揮官としてタイ国内3冠を達成した石井氏。2022/23シーズン終了後から数カ月にわたりフリーの身だったが、タイ代表がFIFAワールドカップ北中米大会(北中米W杯)アジア2次予選で中国代表相手に敗れたこともあり、2023年11月下旬に同国代表の監督に就任。ただタイメディア『PPTV』は、2024年2月にFATの会長選挙が実施予定という背景もあり、3か月の短期契約だと報じていた。
そんな石井監督の初陣は、今年1月1日に国立競技場で行われた国際親善試合の日本戦だった。この時は試合数日前までタイ国内リーグ戦が開催されていたため、全体練習の時間がほとんど確保できず。MFチャナティップ・ソングラシン(BGパトゥム・ユナイテッド)を欠く中、森保ジャパン相手に0-5と大差をつけられた。
しかしアジアカップでは、グループステージ初戦でキルギスを2-0で下すと、オマーンや強豪国サウジアラビア相手に引き分け。グループ2位で決勝トーナメントへ駒を進めたが、ラウンド16でウズベキスタンに1-2で敗れた。
今年2月の会長選挙次第とみられていた石井監督の去就だが、日本人指導者をよく知るマダム・パン氏がFATの会長に就任。するとFATは10日、石井監督と新たに2年契約を結んだと公式発表。来月に控える北中米W杯アジア2次予選・韓国戦2試合でも引き続き同監督が指揮を執ることになった。今回の契約延長を受けて、鹿島サポーターを中心に日本のサッカーファンからもタイ代表との再戦を望む声が挙がりそうだ。
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