Jリーグ 鹿島アントラーズ

西村拓真、横浜FMからセルヴェット移籍のワケ「鹿島・鈴木優磨と再会拒否」

鈴木優磨 写真:Getty Images

 元鹿島アントラーズ監督のレネ・ヴァイラー氏が指揮し、DF常本佳吾が主力選手として活躍しているスイス1部セルヴェットFC。横浜F・マリノスから日本代表FW西村拓真を買い取りオプション付きの期限付き移籍により獲得することが濃厚とみられる中、西村が鹿島所属FW鈴木優磨の代替候補である可能性が浮上。8日、スイスメディア『4-4-2』が報じている。

 セルヴェットの補強戦略を巡っては、スイス紙『トリビューン・ド・ジュネーブ』が今月5日に「セルヴェットが鈴木の獲得候補にリストアップしている可能性がある。彼は多才で攻撃的な日本人ストライカーだ」とリポート。

 しかし横浜FMが8日、西村が海外クラブへの移籍を前提とした交渉・準備のため、チームを離れることになったと公式発表すると、『トリビューン・ド・ジュネーブ』は発表から約半日後に「セルヴェットは西村の獲得に真剣であるようだ。彼は非常に優れた選手であり、クラブが求めている多才なストライカーである。スコットランド1部リーグのハイバーニアンも興味を持っていると言われている」と報道。

 「彼は横浜FMからのリリースクーポンを持っている。買い取りオプション付きのレンタルという話もある」と綴ると、日本の一部メディアは9日になってセルヴェット移籍が決定的と報じている。

 すると『4-4-2』は9日に「クラブはヴァイラー監督に対して、鈴木の獲得を提案した。しかし彼が鈴木との再会を拒否したことにより、西村を獲得する可能性がある」と、セルヴェットが西村の獲得に動いた背景を説明。これによると、クラブ首脳陣は当初鈴木にターゲットに掲げていたとみられる。

 ただ鈴木は2024シーズンも鹿島でプレーする意思を見せているほか、1月30日に行われた徳島ヴォルティスとの練習試合で右頬骨を骨折。今月手術を受けており、全治5週間とみられるだけに、スイスの移籍市場最終日である今月15日までにコンディション回復する可能性は限りなくゼロに近いと言える。

 なおセルヴェットはスイス1部リーグを17度制した古豪。2022年8月に鹿島監督を解任されたヴァイラー氏が2023/24シーズンからチームを率いる中、昨年7月に鹿島から常本を完全移籍により獲得。その常本は9月23日の公式戦で怪我から復帰して以降、ここまでリーグ戦全14試合スタメン出場と、右サイドバックでレギュラーに定着。チームもリーグ戦22試合を終えて11勝8分3敗と、首位ヤングボーイズから勝ち点6差の2位につけている。