鹿島アントラーズ所属MF佐野海舟はブンデスリーガ(ドイツ1部)ベルダー・ブレーメン移籍が噂されていたが、移籍金額の安さを理由に鹿島がオファーを却下した模様。佐野と同じくAFCアジアカップ日本代表メンバーのFW細谷真大(柏レイソル)やDF毎熊晟矢(セレッソ大阪)の欧州移籍も期待される中、海外メディアが日本人選手の移籍金が安い理由を考察している。
スポーツ専門サイト『ジ・アスレチック』は今月19日に「なぜ日本はサッカーで最も価値のある市場なのか?」という見出しのもと、Jリーガーや欧州でプレーする日本人選手の移籍事情を特集。U22日本代表FW小田裕太郎擁するハーツのジョー・サベージSD(スポーツディレクター)は、「代理人やクラブが50~100万ユーロ(約8000万円~1億6000万円)の間で交渉するため、多くの選手は少額の移籍金で獲得することが可能だ」と、日本人選手の違約金が低く設定されている現状を告白。
「イギリスのクラブに選手の値段(移籍金)を教えてもらうのは不可能に近い。だが、日本のクラブは選手の値段を教えてくれ、それを払えないなら獲得できない。(交渉において)Jリーグクラブはとても正直であり、誠実な対応をする」と、Jリーグクラブとの交渉が至ってシンプルであることも明かした。
また『ジ・アスレチック』によると、日本代表MF南野拓実(ASモナコ)やDF吉田麻也(ロサンゼルス・ギャラクシー)の古巣であるイングランド2部サウサンプトンは、日本へスカウトを派遣。将来的な日本人選手獲得を模索しているほか、横浜F・マリノスを傘下に置く『シティ・フットボール・グループ』は、トップチームで500分以上プレーしている16~21歳の選手を自動で追跡するためのシステムを有しているという。
2023シーズン終了後に日本から欧州クラブへ移籍した日本人選手では、DF藤井陽也(名古屋グランパスからKVコルトレイク)やMF三戸舜介(アルビレックス新潟からスパルタ・ロッテルダム)などがいる。
ただ佐野の去就を巡っては、一部でブレーメンからのオファーが報じられていたが、英メディア『90min』ドイツ版は22日に「佐野を獲得する可能性が報じられていたが、オファーの金額が鹿島にとって低すぎた」とリポート。鹿島が移籍金額の安さを理由に、オファーを拒否した可能性があるという。
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