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守田英正は満身創痍…日本代表招集をスポルティング監督悲観「長距離移動で…」

守田英正 写真:Getty Images

 MF久保建英(レアル・ソシエダ)が「正直きつい」と本音を漏らした日本代表招集による過密日程や長距離移動の問題が、悩みの種となっているようだ。スポルティングCP所属の日本代表MF守田英正は、今月もサッカー日本代表「森保ジャパン」に招集。FIFAワールドカップ北中米大会(北中米W杯)アジア2次予選2試合でプレーしたが、スポルティングCP指揮官が同選手のコンディション不良を明言。サッカー界の抱える問題にも言及した。

 昨年夏にスポルティングCPへ完全移籍した守田は、加入1年目から主力選手として活躍。今季もここまでリーグ戦ほぼ全試合でスタメン出場していたが、今月2日の国内カップ戦を前に負傷。12日に行われたベンフィカ戦で復帰したものの、終了間際に負傷退場していた。

 それでも同選手は日本代表の活動に参加すると、16日のミャンマー戦で途中出場。21日のシリア戦ではフル出場と気を吐いたが、スポルティングCP再合流後の26日に行われたポルトガル国内カップ戦では出番なし。チームは8-0と大勝している。

 スポルティングCPのルベン・アモリム監督は、選手が代表招集によりコンディション維持が厳しくなっていると主張。ポルトガル紙『ア・ボーラ』によると、指揮官はカップ戦後に以下のようなコメントを残したという。

 「選手や給料などの値段が上がれば上がるほど、収入も増えなければならない。それについては何も言うことはない。(所属選手の代表招集により)バルセロナのシャビ監督やマンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラ監督の方が問題を抱えているから、私は文句を言えない」

 「代表招集で一番苦しんでいるのは守田だ。彼は日本までの長距離移動しているし、身体の様々な箇所で問題を抱えている。守田を見ていると、我々も心配になる。でも、カレンダーはそういうものだから、すべてを望むことはできないんだ」

 代表戦の長距離移動に関しては、FW伊東純也(スタッド・ランス)が今月11日に行われたリーグアン(フランス1部)パリ・サンジェルマン戦前に持論を展開。前日会見の場で「日本からフランスへ帰って来た時は少しキツイですけど、ある程度慣れているので大丈夫です」と淡々と語っている。

 「(長距離移動について)それが代表というものだと思う。仮にチャーターだったり、他の便が遅れてとか、個人の事情があってとか。全く関係ないわけじゃないけど、そういう選手が出られない状況でも、他の選手が当たり前のように出て、当たり前のように活躍できるのが代表だと思う」と、長距離移動による問題を受け入れることが重要との認識を示していた守田。今後コンディションの問題にどう向き合うかが問われそうだ。