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Jリーグの理念に「伸び代ない」磐田OB福西崇史が静岡4クラブを例に指摘

福西崇史氏 写真:Getty Images

 ジュビロ磐田OBであり、元日本代表選手の福西崇史氏が、発足から30年目を迎えたJリーグに提言。今後のあり方について、「地域密着」というキーワードを交えながら持論を展開している。

 1993年5月に開幕したJリーグは、今やJ1からJ3まで全58クラブまで増加。MFアンドレス・イニエスタをはじめビッグネームの参戦で海外から注目を集めると、日本代表チームもFIFAワールドカップやオリンピック本大会で好成績を残している。

 Jリーグの発展とともにMF三笘薫(ブライトン)をはじめ海外でプレーする選手も増えている中、福西氏は今月14日に自身のYouTubeチャンネルで中田浩二氏、坪井慶介氏らとの対談企画を公開。「今の世の中はサッカーにどれくらい興味があるのか!?」というテーマを設けた上で出演者と議論を交わしている。

 福西氏はホームタウン活動をはじめ、Jリーグクラブが掲げる「地域密着」という理念に注目。「地域密着はすごく良いこと。30年かけてJリーグが広がった」と前置きした上で、「(地域密着というJリーグの理念によって)、子供たちが目指すものがあった。だけど、今は(子供たちの)目指すものが世界になってきている」と、欧州で活躍する日本人選手の与える影響に言及している。

 すると加地氏は「地域地域って、どこもやること一緒」とコメント。これに対して福西氏は「地域地域ってなって、伸び代がなくなった。静岡でもジュビロ磐田や清水エスパルスにくわえて、藤枝MYFCやアスルクラロ沼津も出てきた。パイを取り合っている」と、ファンを増やすための新たな取り組みが必要との認識を示した。

 タイ代表MFチャナティップ・ソングラシンやDFティーラトン・ブンマタンの活躍もあり、アジア方面を中心としたマーケティング戦略にも注力しているJリーグ。秋春制移行に関する議論も含めて、海外での認知度向上や需要拡大にむけての改革が求められている。