4位:東京ヴェルディ「失点の少なさが示す安定した戦績」
残りの対戦カードと今季戦績
- 第41節:栃木SC(第16節2-0)
- 第42節:大宮アルディージャ(第7節1-0)
第39節はジェフユナイテッド市原・千葉を相手に3-2と劇的な逆転勝利を収め、続く第40節では磐田相手に1-1の引き分けと上位勢との2連戦を1勝1分で乗り切った東京ヴェルディ。この2戦も含めて現在8戦負けなしと、最終盤にきて勝負強さを見せている。思えば開幕からここまで、清水や磐田とは異なり常に安定した戦績を残してきた東京V。その証が今季リーグトップの失点の少なさとも言えよう。
残りの2戦はいずれも今季1戦目で勝利を収めているカードで、やはり失点も0に抑えている相手。直近の勢いもあることから、清水の取りこぼしがあれば自動昇格圏入りは十分に可能性がある。あえて懸念点を挙げるなら、最終節の対戦相手である大宮の存在か。
大宮は次節で清水との対戦が組まれており、敗れればそのまま降格圏内でのフィニッシュが決まる。しかし大宮が勝った場合、他クラブの結果にもよるが最終節で東京Vとの大一番に臨むこととなる。互いに勝てば来季につながる大宮と清水。もはや今季の戦績や順位はまったくあてにならないだろう。もし、清水が勝ち点を取りこぼしても、磐田との2位争いとなれば現状わずかに1劣る得失点差も重要な要素となる。それだけに、死に物狂いで勝利を掴みに来る大宮とアウェーで複数得点を狙って戦うことは、名門東京Vの今季最後の試練になるかもしれない。
決着は最終節?混迷を極める昇格圏争い
これまで見てきた通り、現状2位で自動昇格圏につける清水は直近の敗戦により、もはや優勢というには心許ない差となってしまった。とはいえ、得失点差ではプラス40というほぼ逆転不可能な要素を持っており、勝ち点で見ても次節の勝利で昇格を決める可能性がある。
一方、最終節の対戦相手が残留を懸けて臨んでくる可能性が高い磐田と東京Vは、今季勝利している相手といえど楽観視はできない。Jリーグの歴史の中で「奇跡」と呼ばれる残留劇はたびたび起きているからだ。勝ち点で上回る清水、対戦カードや今季戦績では磐田、東京Vが逆転する可能性も決して低くない今季の自動昇格圏争い。リーグ屈指の名門3クラブのうち、J1へと抜け出すのはどのクラブか。三つ巴の戦いが決着する日は近い。
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