4年に1度ヨーロッパ各国代表チームによって争われるユーロ(UEFA欧州選手権)。10月10日に欧州サッカー連盟(UEFA)は、ユーロ2028をイギリスとアイルランドの共同で開催することを発表した。現在の計画では、開幕戦がウェールズのミレニアム・スタジアムで、決勝がロンドンのウェンブリーで行われる予定だ。
共催国として、イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランド、アイルランドが指名されたが、この5カ国は予選から参加することになるという。ここでは5カ国のうち、ユーロ2020で準優勝を果たしたイングランド代表に焦点を絞る。
1966年に自国開催されたFIFAワールドカップ(W杯)で優勝を果たしたイングランドは、W杯優勝経験がある国の中で唯一、各大陸選手権を制覇していない。ユーロ1996ではベスト4、ユーロ2020に準優勝と、自国開催の際に素晴らしい結果を残していることからも、ユーロ2028には注目が集まっており地元メディアも盛り上がっている。
ここでは、そんなイングランド代表のユーロ2028スターティングメンバーを予想してみよう。5年後の地元開催で突出する11人は誰だろうか。また今後活躍が期待される、その他現在25歳以下の選手たちも合わせて紹介したい。
GK:アーロン・ラムズデール(アーセナル)
2021年夏、チャンピオンシップ(英2部)に降格したシェフィールド・ユナイテッドからアーセナルに移籍したGKアーロン・ラムズデール(25)は、移籍早々から好パフォーマンスを見せ、すぐに定位置を確保した。2022/23シーズン、プレミアリーグ全38試合に出場して活躍が認められ、PFA年間ベストイレブンとロンドン・フットボール・アワードの年間最優秀GK賞に選出された。
イングランド代表においては、カタールW杯のメンバーに招集はされるも出場機会は無かったラムズデール。これまで代表での出場試合は4試合(UEFAネーションズリーグ2試合、W杯欧州予選1試合、国際親善試合1試合)と少ないものの、これからの代表GKを引っ張る存在になることが期待できる。
DF:マルク・グエイ(クリスタル・パレス)
2021年7月にクリスタル・パレスに加入したDFマルク・グエイ(23)は、プレミアリーグで2021/22シーズンに36試合、2022/23シーズンには全38試合でスタメン出場を果たした。若い年齢ながら、同クラブにおける重要選手として起用され続け、多くの経験を積んでいる。
イングランド代表としては、世代別代表を経て、現在はフル代表に選出されているグエイ。2017年のユーロU-17では主将を務めて準優勝に貢献した。同じく2017年に行われたU-17インドW杯メンバーにも招集されると、同大会で優勝を経験した。U-21でも主将となり、リーダーシップがあることも知られている。5年後に行われるユーロ2028ではセンターバック(CB)として大きな力になるはずだ。
DF:レビ・コルウィル(チェルシー)
2011年のユース時代からチェルシーに所属するDFレビ・コルウィル(23)は、2021/22シーズンにプロデビュー。レンタル先のハダースフィールド・タウン(英2部)で31試合(全46試合)、翌2022/23シーズンにはブライトン・アンド・ホーブ・アルビオン(英1部)で17試合(全38試合)に出場し経験を積んだ。今2023/24シーズンにチェルシーに復帰すると、これまでのプレミアリーグで全試合に出場している(第8節終了時点)。
イングランドの各世代別代表に招集されており、2022年3月には19歳ながらU-21イングランド代表に飛び級で初招集。そして今年10月5日にフル代表に初選出されている。これからが期待される現代型センターバック(CB)として選出した。
DF:リース・ジェームズ(チェルシー)
同じくチェルシー下部組織出身のDFリース・ジェームズ(23)は、2017年にプロ契約を結び、2019/20シーズンから徐々に同クラブで出場機会を増やしていった。2021/22シーズンに5ゴール9アシストを記録するなど活躍を続けると、2023/24シーズンには23歳ながらゲームキャプテンに任命された。
イングランド代表においては、DFカイル・ウォーカー(マンチェスター・シティ)やDFキーラン・トリッピア(ニューカッスル・ユナイテッド)をはじめとする優れた選手らと右サイドバック(SB)の熾烈なスタメン争いをしながら、カタールW杯予選やUEFAネーションズリーグで出場時間を確保。カタールW杯本大会には出場できなかった理由である怪我の多さが懸念されるが、代表に欠かせない存在になることを期待してユーロ2028右SBに選出したい。
DF:リコ・ルイス(マンチェスター・シティ)
マンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラ監督が「今まで指導してきた中で最高の選手の1人」と称賛したDFリコ・ルイス(18)。同クラブのU-18チームでは2021/22シーズンに主将を経験。2022/23シーズンからトップチームでプレーする時間が増えると、2022年11月2日のチャンピオンズリーグ(CL)セビージャ戦で初先発を飾り、CL史上最年少記録となるゴール(17歳と346日)を決めた。
イングランド代表としては、現在U-21代表としてプレーしており、フル代表の経験はない。しかしシティでの活躍を見れば招集されるのは時間の問題であろう。中盤でもプレーできるが、ユーロ2028では左SBとして選出した。
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