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森保監督の構想と乖離?メンバー選考に代表OB「W杯北朝鮮戦で国内組を…」

森保一監督(写真右) 写真:Getty Images

 サッカー日本代表「森保ジャパン」は今年11月の北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選開幕を前に、今月の国際親善試合でカナダ代表、チュニジア代表と対戦する。その2試合にむけての代表メンバーが今月4日に発表されるのを前に、代表OB城彰二氏の意見と森保監督の構想に大きな隔たりがあるようだ。

 森保ジャパンは先月の国際親善試合でドイツ代表とトルコ代表に勝利。この欧州遠征ではMF鎌田大地(ラツィオ)やFW伊東純也(スタッド・ランス)など26名が招集されたが、国内組はGK大迫敬介(サンフレッチェ広島)、DF毎熊晟矢(セレッソ大阪)、DF森下龍矢(名古屋グランパス)、MF伊藤敦樹(浦和レッズ)の4名にとどまった。

 城氏はトルコ戦後、自身のYouTubeチャンネルで「(ドイツ戦とトルコ戦の比較で)率直に言えばメンバーの差がある」と選手層の強化が必要との認識を示した上で、W杯アジア予選でのメンバー選考について以下のように私見を述べている。

 「アジアからのW杯出場枠が多くなったので、海外組を呼ぶ必要はないと僕は思う。Jリーグにもまだまだ良い選手がいるので、国内組をもう少し底上げする意味合いでも、(良いJリーガーの)発掘などをしながら予選を勝ち抜いて、要所要所で海外組を集めて完成度を高めるのがいいかなと思う」

 一方、森保監督は先月末に欧州視察を終えて帰国。カナダ戦とチュニジア戦の代表メンバーについて「ベースは崩さない」と、MF久保建英(レアル・ソシエダ)をはじめとする欧州組中心の構成であるこことを示唆。

 「シャッフルしてしまうと、11月の2次予選で何が起こるか分からない」と語るなど、あくまでもベストメンバーでW杯アジア2次予選に臨む構えを見せるとともに、国内組をテストする段階は終了したことを強調している。

 北中米W杯では出場国が「32」から「48」に増えるとともに、アジア枠も「4.5」から「8.5」に拡大。日本代表はアジア2次予選でシリア代表、北朝鮮代表、ミャンマー代表対マカオ代表(1次予選)の勝者と対戦する。「W杯優勝」を最大目標に掲げる中、森保監督にメンバーレベルを落とすという考えは全くないとみられる。