8月も終わりに近づき、いよいよ終盤戦へと突入した2023シーズンの明治安田生命J2リーグ。ここまでは、冬の補強で大規模なチームの改造を行った町田ゼルビアが首位を走り独走状態に入りつつある。
一方で、自動昇格圏である2位および以下のプレーオフ圏争いは熾烈だ。6位大分トリニータと11位ジェフユナイテッド市原・千葉との勝ち点差はわずかに4と、まだまだ波乱の予感が漂う。残留争いに目を向けても、最下位大宮アルディージャが勝ち点で離されているほかは団子状態である。
そんなJ2の中で残りのシーズン注目したいのが、夏の補強で大きく戦力アップを図ったクラブだ。ここでは、今夏大幅に戦力アップを果たしたと言える3クラブを、ランキング形式で紹介していく。
3位:ベガルタ仙台
新加入選手(以前の所属クラブ)
- MF松崎快(浦和レッズ)※期限付き
- MF齋藤学(ニューカッスル・ユナイテッド・ジェッツ/オーストラリア)※5月に退団
- MF長澤和輝(名古屋グランパス)
昨2022シーズンは、1年でのJ1復帰を目指しながらプレーオフ圏外の7位フィニッシュと不本意な結果に終わったベガルタ仙台。2023シーズンこそ昇格を果たすため、冬には地元宮城県出身で東京五輪の日本代表候補でもあったMF郷家友太や、元日本代表のGK林彰洋、ロアッソ熊本の守備の要であったDF菅田真啓といった即戦力を補強。戦力を整えて開幕を迎えることに成功していた。
しかし今シーズンは、序盤こそ連敗もありつつ勝ち点の積み上げに成功していたものの、6月以降は成績が低迷。4度の連敗を含む11戦勝ち無しと苦しい中盤戦を過ごした。そんな状況を打破するため、今夏も冬以上に即戦力の補強に動いている。
MF齋藤学は、今年初めから所属していたニューカッスル・ユナイテッド・ジェッツを5月に退団しており、フリーでの獲得に。かつては「和製メッシ」とまで呼ばれたドリブルでのチャンスメイクに期待がかかる。同じく中盤に、名古屋グランパスからMF長澤和輝。海外経験もあるベテランゲームメーカーの加入で、中盤の安定と攻撃にアクセントをつける働きが期待される。
また、浦和レッズから期限付きで獲得したMF松崎快は、2020年と2021年に水戸ホーリーホックでJ2を経験。敵陣を切り裂くドリブルで多くのチャンスを作ることができる。実際に2021シーズンには8ゴール6アシストと躍動。乗せてしまうと手の付けられないドリブルを、個人としてまたチームとしてどこまで引き出せるかがキーになるだろう。
3名の即戦力補強に加えて、主力選手の流出が無かったことから、仙台を戦力アップを果たしたクラブ3位とした。
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