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モナコ南野拓実の過小評価されていた特徴とは?現地「ヒュッター監督に必要」

南野拓実 写真:Getty Images

 ASモナコ所属の日本代表MF南野拓実は、13日に行われたリーグアン(フランス1部)開幕節クレルモン・フット戦で1アシストをマーク。オーストリア1部レッドブル・ザルツブルク時代にも指導を受けていたアドルフ・ヒュッター監督のもとで本来のパフォーマンスを発揮する中、現地メディアが同選手のプレースタイルを分析している。

 南野は昨季、フィリップ・クレマン前監督のもとでフィジカル面を重視するスタイルにフィットできず苦戦していたが、ヒュッター監督の就任により序列が一変。プレシーズンマッチでコンスタントに出場機会を得る中、今月7日に行われたバイエルン・ミュンヘンとの練習試合ではゴールを奪ったほかPKを獲得している。

 そして今季リーグ開幕戦ではシャドウ(前線1トップの背後)のポジションで先発出場。26分に左足からのパスでMFヴァンデルソンの同点ゴールをアシスト。2-2で迎えた70分には、左サイドからゴール前への折り返しにより決勝ゴールを演出。2得点に絡む活躍で、チームの勝利に大きく貢献した。

 南野の復活は、現地でも好意的に受け止められている模様。モナコの専門サイト『モナコ・トリビューン』は、クレルモン戦における同選手のパフォーマンスについて以下のように綴っている。

 「南野はインテリジェントな動きにより、相手にとってマークするのが非常に困難な選手であることを証明。ライン間とハーフスペースでダメージを与え、プレーを繋ぎ相手のマークを回避するという点で非常に重要な役割を果たした」

 「足元でボールを扱う仕事もハイレベルで、機敏でとらえどころがない。重心が低く、ドリブルでボールを運ぶときの力強さが過小評価されている」

 さらに同メディアは、南野の今後について「プレシーズンからの好調をリーグ開幕戦まで引き継いでいる南野は、馴染みのあるコーチの下でモナコでの実績を積み上げることを望んでいるだろう。彼はヒュッター監督の哲学において成功するために必要な要素をすべて備えている」

 「シャドウでのポジション争いは熾烈を極めているが、もし彼がクレルモン戦と同じように結果を残し続けることができれば、遅かれ早かれレギュラーの座を確保できるだろう」と、明るい見通しを示した。

 ヒュッターは南野の他に、ブンデスリーガ(ドイツ1部)アイントラハト・フランクフルト時代にMF長谷部誠やMF鎌田大地らを指導していた。日本人選手の特徴を熟知しているだけに、南野の今後に期待がかかる。