2023明治安田生命J2リーグは、8月5日6日に第29節(全42節)を控え後半戦に突入。順位争いは一層熾烈になっていくことが予想される。冬に大型補強を敢行した町田ゼルビアが、現在首位独走態勢に入りつつあり一歩リード。今シーズンより町田に新加入となったFWエリキやFWミッチェル・デュークらの活躍が後半戦でも大いに期待される。
他のクラブでも、現在得点ランキングでトップに立つV・ファーレン長崎のFWフアンマ・デルガドや、ヴァンフォーレ甲府のFWピーター・ウタカなど、数年ぶりに古巣へと復帰し新メンバーとなった外国籍選手が期待通りの活躍を果たしているが、日本人選手たちも負けてはいない。
ここでは、2023シーズンより完全移籍でJ2クラブへ加わった日本人選手の中でも、特に目覚ましい活躍を果たしている選手5名を紹介していく。
佐藤亮(ザスパクサツ群馬)
J3のギラヴァンツ北九州から個人昇格を果たし、2023シーズンはJ2で戦うFW佐藤亮。開幕からここまで(7月29日第28節)全試合に出場し、現在8位と躍進するザスパクサツ群馬を支えている。
ゴール数5、アシスト8、のいずれもチームトップの成績で、加入初年度ながらチームの中核であることが数字からも見て取れる。魅力は何といっても高精度な左足のキックだ。クロス、セットプレーと多くのチャンスを演出。また、逆サイドから崩す場面では的確にゴール前にポジションを取ることで、攻撃に厚みを持たせている。
20位だった昨シーズンと比べ、ここまで絶好調のシーズンを送っている群馬。直近8試合は引き分けが多いものの負けなしが続く。しかし、佐藤と同じく5ゴールを挙げて攻撃を牽引してきたFW長倉幹樹が、この7月J1のアルビレックス新潟へ移籍。得点源を1つ失ったことで、残りのシーズンますます佐藤に期待がかかるだろう。
北爪健吾(清水エスパルス)
J1柏レイソルより新たに清水エスパルスに加わったDF北爪健吾。開幕からゼ・リカルド監督の下ではリーグ戦での出場機会が少なかったが、秋葉忠宏監督に替わって以降右サイドバックとしてチームに欠かせない存在感を示している。
最大の魅力はそのスピード。好機と見るや右サイドを駆け上がり、そのままゴールへ向かうシーンを幾度となく作りここまで3ゴールをマーク。同サイドのMF中山克広との関係性も良好で、前後だけでなく内外の使い分けで攻撃に幅をもたらしている。
今夏の清水には、昨年末からスイスのグラスホッパー・クラブ・チューリッヒへ期限付き移籍していたDF原輝綺が帰還。原は昨年まで右サイドバックを主戦場としていただけに、今後激しくなるだろうポジション争いも注目される。スピード、スプリント力、決定力など多くの魅力を兼ね備えている北爪。厳しい序列争いをしながら、さらにチームに勢いを与える活躍に期待したい。
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