フィリップ・トルシエ監督率いるベトナム代表(FIFAランキング95位)は、6月15日に香港代表(同147位)を招いて国際親善試合を実施する。トルシエ監督にとっては、これが就任後初の国際Aマッチ。今回の招集メンバーには、海外組も招集されており、横浜FCのFWグエン・コン・フオン(28歳)も選出されている。しかし、コン・フオンについては、所属クラブで出場機会を得ておらず、代表でも厳しい立場に置かれているようだ。
トルシエ監督は強化合宿を始めるに際して「選考基準にもとづくなら、グエン・クアン・ハイ(先日フランス2部ポーFCを退団)とグエン・コン・フオン(横浜FC)は、現時点のパフォーマンスでは代表招集に値しない。国内の所属クラブで出場していても、現在調子を落としている選手は同じく代表に値しない。これが公式の国際大会で20人程度しか招集できないなら、彼らにチャンスはないが、今回は出来るだけ多くの選手をテストしたい」と語った。
グエン・コン・フオンは今季、ベトナム1部ホアン・アイン・ザライ(HAGL)からJ1横浜FCに完全移籍で加入。2016年には、J2水戸ホーリーホックに期限付き移籍しており、自身2度目のJリーグ挑戦となったが、ここまでリーグ戦の出場はなく、YBCルヴァンカップのグループステージ第3節、名古屋戦で試合終了間際に途中出場したのみ。殆どの試合でベンチ外となっており、ベトナムのファンを失望させている。
ベトナム国内では、Vリーグで得点王争いを演じるなど明確な結果を残しているFWグエン・バン・クエット(ハノイFC)が選出されず、グエン・コン・フオンが代表に名を連ねていることに対し、不満の声も聞かれる。ベトナムは2026年のワールドカップ初出場を目標に掲げており、今後は、世代交代が急速に進んでいくと予想される。既にベテランの域に差し掛かっているコン・フオンは、代表での生き残りをかけた闘いを強いられることになるだろう。
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