日本代表・海外組 海外日本人選手

田中碧の今夏移籍必至。独紙「デュッセルドルフは他選手の慰留目的で…」

田中碧 写真:Getty Images

 ドイツ2部フォルトゥナ・デュッセルドルフ所属の日本代表MF田中碧は、MF鎌田大地の後釜としてブンデスリーガ(ドイツ1部)アイントラハト・フランクフルトに加入する可能性も報じられている。そんな中、デュッセルドルフは田中放出による資金調達で、他選手の引き留めに動くと現地で報じられている。

 ドイツ誌『ビルト』は18日、デュッセルドルフ所属選手の去就を特集。クラブはMF三笘薫所属ブライトンからレンタル移籍中のDFミハエル・カルボニックを高く評価しており、来季の構想に含めているという。

 ただブンデスリーガ昇格を逃した場合には、300万ユーロ(約4億4000万円)の買い取りオプション行使が難しくなるとのこと。またカルボニックとブライトンの契約期間が2024年6月までであるため、レンタル移籍期間延長の可能性は低いという。そのため『ビルト』は「カルボニックをチームにとどめるためには、田中を売却して資金を得ることが必要だ」と主張している。

 一方、田中は今月はじめに『ビルト』のインタビューで「来季どうなるかは分かりません。今は復帰にむけて全力を注いでいます」とコメント。デュッセルドルフとの契約は2025年6月まで残っているが、500万ユーロ(約7億1200万円)による退団条項が伝えられている。

 また『ビルト』は田中の去就について「カタールW杯以降に低調なパフォーマンスに終始している選手に対して、(他クラブが)これだけの移籍金を払うとは考えづらい」

 「デュッセルドルフ幹部は、おそらく200万ユーロ~300万ユーロでこの日本代表選手について交渉する。(田中の売却によって得られる移籍金は)クラブが今夏にチームを強化するために緊急に必要とするお金である」と見解を示している。

 田中は2021年6月に川崎フロンターレからデュッセルドルフへ移籍。今季はここまでリーグ戦22試合の出場で1ゴール1アシストをマークしているが、カタールW杯後は低調なパフォーマンスを露呈。今年3月に2試合でベンチスタートとなると、4月9日のリーグ戦で右膝内側靭帯を断裂。今季中の復帰は絶望的と報じられている。

 また英メディア『90min』ドイツ版は今月中旬、フランクフルトの補強計画を特集。これによると、フランクフルトは鎌田の後釜としてホッフェンハイム所属MFクリストフ・バウムガルトナーに関心を寄せていた模様。しかしホッフェンハイムとバウムガルトナーの契約に3000万ユーロ(約44億円)の契約解除条項が設定されているとのこと。フランクフルトは高額だと判断し、バウムガルトナーの獲得を諦めたため、ターゲットを田中に切り替える可能性があるという。