Jリーグ 移籍

セルティックが好例!日本人選手の移籍金UPへ野々村氏提言「三笘の場合は…」

セルティックの日本人選手 写真:Getty Images

 ブライトン所属MF三笘薫やセルティック所属FW旗手怜央、FW前田大然など、日本人選手の欧州移籍が相次ぐ一方、Jリーグクラブには海外移籍時の移籍金引き上げを求める意見が寄せられている。そんな中、Jリーグの野々村芳和チェアマンが持論を展開。移籍金を引き上げるための具体的な方法を提案した。

 三笘は2021年夏に、川崎フロンターレからブライトンへ完全移籍。川崎に支払われた移籍金は250万ユーロ(約3億6000万円)と伝えられているが、今季ここまでプレミアリーグの舞台で結果を残しているだけに、DF冨安健洋所属アーセナルをはじめビッグクラブがこぞって関心。一部ではブライトンが移籍金を3500万ユーロ(約50億円)に設定したと伝えられており、川崎に支払った金額の10倍以上にのぼるとみられている。

 野々村氏は今月1日にJリーグ公式YouTubeチャンネルで公開された「ののチャンネル」に出演。Jリーグクラブから海外移籍の際の移籍金を少しでも高額にするために必要なことを聞かれると、「まだ日本の(クラブの)強化担当者とヨーロッパの強化担当者、その間にいるヨーロッパサイドの代理人、日本サイドの代理人、いずれにしても向こうの方が上手だと思う」と現状を説明。

 「日本の強化担当者がポリシーを持って向こうと渡り合えるようなテクニックとかマインドを持たないといけないとは思う」とし、海外クラブから安い移籍金によるオファーが届いた時に戦力維持の方法をイメージできないことを理由に拒否するケースが多いことを指摘している。

 また同氏は「三笘みたいな選手は、次の移籍で(移籍金が)莫大になるわけでしょ。次の移籍の時に(売却益の)20%を支払ってくれるならオファー受け入れるよ。または1億もいらないから8000万でいいよと言うくらいの感覚があれば、うまいことやれる」

 「一番いいタイミングで(海外クラブが)一番欲しい時にしっかり交渉することで、その先の20%取れる。引っ張って移籍金ゼロまたはゼロに近い金額で退団したというのは、その1年間戦力維持はできたとしてもあまり将来的ではない」と、Jリーグクラブに巨額のリターンをもらたすための方法を説明した。

 さらに別の方法として、Jリーグクラブ指揮経験のある監督が欧州クラブを率いるケースにも言及。 日本人選手の移籍金を上げる方法の良い例として、2021年6月に当時横浜F・マリノスを率いていたアンジェ・ポステコグルーがセルティックに引き抜かれたことを挙げると、「ポステコグルーのようなJリーグを経験した監督が向こうに行くから、日本人選手がいいということが分かった。日本人選手にこれくらい移籍金を支払わないとダメだよねとかいう感じが続いている」と語った。