アジア

タイの「ブルーロック計画」始動、U-20タイ代表に三浦俊也監督が就任

三浦俊也監督 写真:Getty Images

 北海道コンサドーレ札幌やヴィッセル神戸、大宮アルディージャなど数々のJクラブを指揮した経験を持つ三浦俊也氏(59歳)がU-20タイ代表監督に就任することが明らかとなった。これは、タイが打ち出した「ニューエラ(新時代)計画」の一環とされている。同計画は、日本のサッカー漫画『ブルーロック』に触発されて立ち上げられたと言われており、一部のメディアから「ブルーロック・ブリーラム計画」と呼ばれている。

 同計画では、今後3年でU-20タイ代表をアジアトップ8までレベルアップさせることを目標に掲げている。U-20タイ代表は、AFC U-20アジアカップ2023予選で敗退しており、本大会の出場を逃している。一方、東南アジアのライバルであるベトナムやインドネシアは予選を突破して、本大会でもグループリーグ突破まであと一歩と健闘した。

 「東南アジアの雄」を自負するタイは、近年アンダー世代の国際大会で結果が残せなくなっていることに危機感を募らせており、ユース年代の強化を目指した「ブルーロック計画」を始動。ここで白羽の矢が立ったのが三浦氏というわけだ。

 三浦氏は2014~2016年にベトナム代表(U-23兼任)を指導。さらに2018~2019年はベトナム1部ホーチミン・シティFCの監督を務めた経験があり、東南アジアサッカーを熟知している。ベトナム時代の戦績は正直賛否が分かれるところだが、規律とハードワークを重視した三浦スタイルは、後にパク・ハンソ監督が築いたベトナムサッカー黄金時代の礎になったと一部の有識者からは評価されている。

 三浦氏はベトナムを去った後、2021年9月にFC岐阜(J3)のテクニカルダイレクターに就任し、同年末に監督に就任したが、2022年5月に成績不振を理由に解任されていた。