ワールドカップ イタリア代表

イタリア代表が“補欠候補”1番手!?イラン代表にW杯追放の可能性が…

イタリア代表 写真:Getty Images

 イタリア代表はFIFAワールドカップ・カタール大会の欧州予選プレーオフで敗れて本大会出場を逃していたが、イラン代表にかわって出場する可能性があるようだ。3月31日、イタリアの公共放送『Rai』など複数メディアが報じている。

 イタリア代表は2018年のロシアW杯欧州予選プレーオフでスウェーデンに敗れ、60年ぶりにW杯本大会出場権を逃していた。その後、ロベルト・マンチーニ監督のもと2021年開催のEURO2020で優勝。国内で同監督の手腕に期待を寄せる声が上がっていたものの、カタールW杯欧州予選・グループCを2位で終了。今月24日開催の欧州予選プレーオフ準決勝・北マケドニア戦で0-1と敗れ、カタールW杯出場への道が絶たれていた。

 一方、イラン代表はアジア最終予選・グループAで韓国やUAE、イラク、レバノン、シリアと対戦。序盤から順調に勝ち点を積み重ねると、今年1月27日開催のイラク戦で勝利したことによりW杯本大会出場権を獲得。先月24日開催の韓国戦で最終予選初黒星を喫したものの、8勝1分1敗、勝ち点25獲得とグループ首位で最終予選を終えていた。

 しかし、先月29日にイラン国内のマシャドで行われたレバノン戦でチケット購入済の女性ファン約2000人の入場を拒否していたとのこと。イランでは2019年に女性によりサッカー観戦が解禁されていたこともあり、催涙スプレー等を使用して女性ファンを追い出した運営側の対応が国内外で物議を醸している。

 その中、イランメディア『イラン・インターナショナル』はレバノン戦でも問題により、イラン代表がカタールW杯から追放される可能性があると報道。とあるFIFAの理事が「FIFAとAFC(アジアサッカー連盟)から不穏なニュースが聞こえてくる。イランが追放されれば、このマシャドでの苦い事件に関わった者は責任を問われることになるだろう」とツイートしたことをきっかけに、イラン代表に何らかの処分が下されるという見方が広まっている。

 すると、『Rai』はイラン代表がカタールW杯除外となった場合の代替出場国について「イタリアのFIFAランキングと欧州選手権の状況を考えると、イタリアが代替リストの最有力候補になるだろう」と報道。一方、イタリア紙『ラ・スタンパ』は「FIFAランキング6位がイタリアの唯一の利点である」と指摘。イタリア代表の代替出場の可能性は低いという見解を示している。

 なお、FIFAワールドカップ・カタール大会の組み合わせ抽選会は日本時間2日1時に行われる。イラン代表を巡る問題が世界中で議論の対象となる中、今後FIFAがイラン代表に制裁を科すかどうか注目が集まる。