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元清水・北川航也の現状を監督説明「戦術的な理由で…」セカンドチーム行きの可能性も

北川航也 写真:Getty Images

 明治安田生命J1リーグの清水エスパルスに在籍していた日本代表FW北川航也(25)は現在、オーストリア1部の強豪SKラピード・ウィーンで出場機会を得られていない。その中、SKラピード・ウィーンのフェルディナント・フェルトホーファー監督が同選手の現状について語った。17日、オーストリアメディア『Kurier』が伝えている。

 同選手は清水エスパルスで頭角を現すと、2019年7月にSKラピード・ウィーンへ完全移籍。海外挑戦1年目の2019/20シーズンは左足首靭帯損傷という大怪我によりリーグ戦で6試合の先発出場にとどまると、昨季もポジション争いでおくれをとり、5試合の先発出場にとどまっていた。そして今季はここまでリーグ戦でのスタメン出場がわずか1試合であるほか、先月末以降はリーグ戦全試合でメンバー外となるなど厳しい立場に置かれている。

 SKラピード・ウィーンは今月20日にオーストリア・ウィーンとのダービーマッチを控えている。その中、フェルトホーファー監督は「コウヤにとって難しい状況だ。彼に必要な達成感が得られない。喜びもあれば、悲しみもある。WSGスワロフスキー戦前に(前線2トップの一角で)ベルンハルト・ツィンマーマンの起用を試すと決めたが、それはフレディ・ドライフとのコンビネーションにより完璧に機能するんだ」と北川航也が直近数試合でベンチ外となった理由を説明している。

 そして「最近、戦術的な理由で公式戦での出場枠がすべて埋まった。コウヤは自分自身に失望することなく、良いトレーニングを続けている。特にコロナ禍では物事はすぐに変化するんだ」とコメント。再び出番を与える可能性があることを示唆している。

 ただ、『Kurier』は北川航也の今後について「もしダービーマッチで居場所がなければ、インターナショナルマッチウィーク後にセカンドチームに招集される可能性がある」と予想している。

 昨年8月に現地メディアのインタビューに応じた際、「僕はここで2年間過ごしてきましたが、(個人として)今シーズンは特に重要な1年になります」と語っていた北川航也。シーズン終盤を迎える中、これまでと変わらず出場機会が限られている。それでも本人は少ないチャンスをものにするためにトレーニングに取り組んでいるようだ。