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コロナ禍によって約1年延長となった東南アジアサッカー選手権「AFFスズキカップ2020」が、いよいよ12月5日に開幕する。東南アジア各国の参加代表10チームが開催国のシンガポールへ向かい、最終準備段階に入った。
海外所属クラブからの参加許可が降りないと思われていたインドネシア代表MFエギ・マウラナ・フィクリ(スロバキア1部セニツァ所属)、タイ代表MFチャナティップ・ソングラシン(北海道コンサドーレ札幌所属)らも出場を決め、ベトナム代表MFグエン・クアン・ハイ(ベトナム1部ハノイ所属)、マレーシア代表FWサファウィ・ラシド(ポルトガル1部ポルティモネンセ所属)ら東南アジアのビッグネームと共に大会を盛り上げることが期待される。
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そんな注目のスズキカップに参加する各代表チームの近況や、大会予測を紹介したい。グループAとBを突破し、決勝トーナメントに進出するのはどのチームか?チャナティップ・ソングラシン擁するタイ代表や、本田圭佑が監督として率いるカンボジア代表にも注目してみよう。
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クループA予測(タイ、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、東ティモール)
最多優勝タイが1位突破と思われるも…
グループAを1位で突破すると予測されているのは、5冠でスズキカップ最多優勝記録を持つタイだ。最後に優勝した2016年の前々回大会では、インドネシアとの決勝第1戦で敗れた後に挽回し、合計3-2で勝利を掴んでタイトルを手にした。
タイにとってこのクループは容易いと思われる。インドネシア、マレーシア、ベトナムといった強敵に当たらないことは大きい。また、ミャンマーと東ティモールは力不足だと思われ、フィリピンとシンガポールに躓かなければ、決勝トーナメント進出は間違いないだろう。
しかしながら、そう楽観視できない状況がある。2021年タイ代表は5試合中3敗2引き分けと勝利を掴んでおらず、精神状態に不安を抱えている可能性が高い。西野朗前監督の後任アレシャンドレ・ペルキング監督が選抜したチャナティップを含めた国外組が、勝利の風を吹かせることができると信じたい。
残り1枠を狙うフィリピンとシンガポール
シンガポールとフィリピンが決勝トーナメント進出への残り1枠を争う可能性が高い。2021年のパフォーマンスからは、フィリピンが勝ち進むことを予測しやすい。ワールドカップアジア3次予選への進出は逃すも、同予選に進んだ中国とシリアの次に勝点を得ていた。ベテラン勢や、国籍を獲得した選手、欧州でプレー経験を持つ若手選手のコンビネーションで、他国チームを脅かすと思われる。
シンガポールは開催国である以上、ベストを尽くすはずだ。吉田達磨監督(元柏レイソル、アルビレックス新潟、ヴァンフォーレ甲府監督)は、守備としてセンターバックのイルファン・ファンディ(タイ1部パトゥム・ユナイテッド所属)に頼る可能性が高い。また、イルファンの兄弟であるFWイクサン・ファンディ(ノルウェー1部イェルフ所属)とMFイルハン・ファンディ(シンガポール1部ヤング・ライオンズ所属)が早いカウンター攻撃を作り上げると思われる。これはサッカーレベルの高い中央アジアのキルギス代表相手に試されたパターンで、1-2で敗北するも手応えを感じさせる試合となった。
なお、ファンディ兄弟は、オランダ1部フローニンゲンでもプレーしたシンガポール代表のレジェンドMFファンディ・アマドの息子たちだ。3人が今後父の壁を越えるかどうかにも注目が集まる。
奇跡を起こしたいミャンマーと東ティモール
奇跡的なグループ突破を掴みたいのはミャンマーと東ティモールである。レベル的には他の挑戦国には及ばないかもしれないが、サッカーは最後まで何が起きるのかわからない。
ミャンマーは、2016年大会でマレーシアに勝利し、奇跡の準決勝進出を果たした。東ティモールは力不足だと思われている中、慎重にライバルの弱点を利用することとなるだろう。この2チームも侮ってはいけない。
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