他クラブに先立ちチェルシーの補強に積極性が増している。今シーズンの終了を待たずして、アヤックスからハキム・ツィエク、ライプツィヒからティモ・ヴェルナーをそれぞれ獲得。チームの主力として大活躍を見せた2人が戦いの舞台をプレミアリーグに移すことになった。
新型コロナウイルスの影響下、各クラブ選手獲得はおろかクラブの運営そのものの見直しを行わなければならない状況であることに対し、チェルシーだけには対照的な動きを我々は見ることができる。一体なぜここまで選手補強で大成功を収めているのか。
積極的に移籍活動ができる理由
1年前のことを思い出して欲しい。チェルシーは18歳未満の選手登録に関する規定違反を犯したとして、FIFA(国際サッカー連盟)から2度の移籍市場における補強を禁止されていた。後に異議申し立てを行い、CAS(スポーツ仲裁裁判所)は処分を1度に軽減する裁定を下したわけだが、この補強を控えた期間が資金の確保を促すことに繋がり、他クラブがキャッシュフローに苦戦している一方でチェルシーは今回の積極的な投資を実施することができた。
ダビド・ルイス、アルバロ・モラタ、そしてエデン・アザール。彼らの放出によって相当のキャッシュを得ることができたのは今になって追い風になったに違いない。
次に獲得する最有力候補は
フランク・ランパード指揮官の下誕生した新生チェルシー。さらなる高みを目指すために狙う次なるターゲットとしてカイ・ハフェルツが挙げられる。今夏最大の注目銘柄でもあるハフェルツだが、チェルシーが彼を獲得するのも時間の問題だと考える識者も多い。ランパードもハフェルツについて「明らかにトッププレーヤーである。」とコメントを残した。
ハフェルツ自身も現所属のレバークーゼンが今シーズン5位に終わり、来シーズンのチャンピオンズリーグ出場が叶わないことが、新天地を求める姿勢にもなっている。
まだまだ続くチーム改革
チェルシーの選手補強はまだまだ終わらないだろう。マンチェスター・ユナイテッドとレスター・シティとの三つ巴を制し、来シーズンのチャンピオンズリーグ出場を確定させたチェルシーだが、過去5シーズンで最多タイとなる12敗を記録するなど課題は山積みのようだ。
現在チェルシーの正GKであるケパ・アリサバラガへの風当たりが強く、ニック・ポープ(バーンリー)、アンドレ・オナナ(アヤックス)など新たな守護神を模索している。アトレティコ・マドリーのヤン・オブラクとケパのトレードという噂も流れたが現実的ではない。何れにせよGKのテコ入れは必至だ。
また、チームの核となるMFにも動きがありそうだ。ジョルジーニョ、エンゴロ・カンテの去就によってチェルシーの未来は大きく変わることになるだろう。ジョルジーニョはユベントスでマウリツィオ・サッリと再会を渇望し、カンテはインテルやレアル・マドリーの獲得候補に名を連ねている。ここへの対策も忘れてはならない。
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