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セリエAで争う20チーム中約3分の1のチームが、2019/2020シーズンは新監督でスタートしている。
ユベントスは、目標とするチャンピオンズリーグ(CL)優勝に向けてヨーロッパリーグ決勝経験を持つマウリツィオ・サッリ監督を選んだ。インテルは、国内1位を目指すためにユーベの基礎を作ったアントニオ・コンテ監督に賭けた。ミラン、サンプドリア、ジェノアは、それぞれマルコ・ジャンパオロ監督、エウゼビオ・ディ・フランチェスコ監督、アウレリオ・アンドレアッツォーリ監督に指揮を任せた。そしてローマは、セリエAでの監督経験がないパウロ・フォンセカに指導を頼んだ。
上記6人の新監督のうち、半数が結果を出せずにすでに解任になった。ユーベ 、インテル、そしてローマだけが監督選びに成功している。コンテ、サッリ、フォンセカ。では3人の中でチームに一番いい影響を与えた監督は誰だと思いますか?私はローマのフォンセカだと思います。なぜそう思うのかをこれから説明したいと思います。
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コンテは良い経営陣に恵まれている
インテルにコンテ監督が加入することで、ユーベの支配で一方的になっていたセリエAが久しぶりに盛り上がることを願っていた人はたくさんいたと思うが、まさか1年目でここまでやれるとは…。現在インテルはセリエA1位につけている(日本時間13日のユーベ対ローマ戦結果によって順位は変わるかもしれません)。
コンテがインテルのメンタリティーを変えて、セリエA優勝を目指せるチームを作り上げたのは事実。しかしこれは、ジュゼッペ・マロッタ氏のような優秀な経営責任者が裏にいるからこそできたことだと思います。
コンテがマウロ・イカルディ、ラジャ・ナインゴラン、イヴァン・ペリシッチを必要としない?となれば、マロッタ氏が彼らをうまく別のクラブに移籍させることができた。コンテがロメル・ルカクを強く欲しがっている?となれば、インテルはルカクを獲得した。コンテが中盤を完全に作り直したい?となれば、マロッタ氏がそれに全力を尽くした。
コンテが1人でこのクラブを変えたのではなく、コンテとインテルの経営陣という最強タッグでインテルがここまで強くなったのです。そしてなお、コンテは新加入をまだまだ求めている。(確かにセリエA優勝には必要だが…)
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サッリはアッレグリ前監督が作り上げたユーベに救われている
ユーベのサッリ監督は、未だに自分のサッカーを選手に伝えきれていない印象が強い。ユーベは2011/2012シーズンからセリエA連続優勝をしていて、選手は自分たちのサッカーに絶対的な自信を持っている。当然ながら新しく来た監督の指示を受け入れるには少し時間がかかる。そんなに珍しいことではない。
また、ユーベが今シーズン開始前に獲得した選手、マタイス・デ・リフト、アドリアン・ラビオ、アーロン・ラムジーは、未だに自分たちの実力を見せることができていない。
良かったことに夏の移籍期間中にユーベを離れる予定だった選手(ゴンサロ・イグアイン、パウロ・ディバラ)が残り、今は彼らがチームを支えている。本当のユーベの強さはこれから見られることになるでしょう…。
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フォンセカは一人の力で優秀なチームを作り上げた
私にとって、新加入監督でありながらチーム作りに一番成功したのは、ローマのフォンセカ監督です。
フォンセカはローマが一番辛い時期にやってきた。サポーターはローマの会長であるジェームズ・パロッタ氏のやり方に不満を持ち、もう彼についていけなかった。パロッタ氏もその悪い雰囲気を感じて、別のオーナーを探し始めた(現在クラブの売却に向けて、フリードキン・グループとの交渉が進んでいる)。
夏の移籍期間中、ローマにはクリス・スモーリング、ジャンルカ・マンチーニ、アマドゥ・ディアワラ、ジョルダン・ヴェレトゥといった面白い選手が加入した。一方で、チームの柱であったキャプテンのダニエレ・デ・ロッシやコスタス・マノラスのような大事な選手がクラブを出たのも事実です。
初のセリエA監督となるフォンセカは、イタリアのサッカー環境にすぐ慣れて、上記の新加入選手を中心に今までと全く違うチームを作り上げてきた。また、フォンセカの元でイタリア代表選手でもあるロレンツォ・ペッレグリーニはさらに成長し、国内で最も優秀なイタリア人ミッドフィルダーと言われるようになった。
コンテ監督とサッリ監督に裏で支えてくれる環境があるとすれば、フォンセカは自分のスタッフの支えだけでローマをメンタルの強いチームにした。そして、クオリティの高いサッカーでサポーターの信頼を取り戻しているところです。
フォンセカは、もっと取り上げられるべき監督だと思います。そして、明日の朝(日本時間13日4時45分)の大事なユーベ戦に勝利すれば、きっとそうなることだろう…。
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