ミラン監督ジェンナーロ・ガットゥーゾ解任は近いだろう。昨年11月にビンツェンツォ・モンテッラ前監督の後任としてミラン監督に就任したガットゥーゾ監督は、チームの立て直しに成功したかに見えた。1月のクシシュトフ・ピョンテクとルーカス・パケタの獲得でチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得を確かなものにするかに見えたが、失速。先日行われたトリノとの一戦に敗れたことで、今シーズンもトップ4入りを逃すことに現実味が帯びてきている。シーズン途中の解任の可能性は低いとみられているが、来シーズンもミランの監督を続けているとは考えにくいだろう。今回は、そんなガットゥーゾ監督の後任候補をご紹介する。
ジャンピエロ・ガスペリーニ
現所属:アタランタ
3バックを好んで採用するガスペリーニ監督は若手の育成に定評がある。若い選手を積極的に登用し、一回りも二回りも大きく成長させる。ミランでプレーしていたマリオ・パシャリッチもガスペリーニ監督の下、クレバーな選手へと生まれ変わった。もちろん戦術や戦略面でも優れており、個の才能を抱えながらもアイディアに苦しむミランを救うことができるだろう。フランク・ケシエ、マッティア・カルダラ、アンドレア・コンティといったガスペリーニ監督の教え子が多い点もプラスに働くはずだ。問題はアタランタからの引き抜きが違約金問題を含めて難しいということだろう。
マウリツィオ・サッリ
現所属:チェルシー
昨夏にチェルシー監督に就任し、チェルシーでもナポリ時代のような旋風を巻き起こすかに見えたが、結果を残しきれていないサッリ監督。今シーズン限りでチェルシーの監督を解任されるのではないかと噂されている。そんあサッリ監督もミランの監督に適した人材だ。彼の哲学をチームに植え付けるのに時間はかかるかもしれないが、攻撃のアイディアは豊富だ。ミランは攻撃のアイディア不足に苦しんでいる。ただ、サッリ監督を招聘するなら、彼に合わせた選手の補強が必要になるだろう。
マルコ・ジャンパオロ
現所属:サンプドリア
サンプドリアで4-3-1-2を一貫して採用し、今シーズンはファビオ・クアリャレッラの得点力を最大限に生かすサッカーを成功させたジャンパオロ監督。若手選手の育成にも定評があり、ミランは過去にもジャンパオロ監督の招聘を目指していたとされている。ルーカス・トレイラ、ドゥバン・サパタ、ミラン・シュクリニアルといった選手たちは、彼の下で成長した。彼が採用する4-3-1-2はミランにとって都合がいいだろう。トップ下にパケタを採用するシステムは、ウディネーゼ戦で機能した。パトリック・クトローネとクシシュトフ・ピョンテクの2トップも、得点力不足の解決につながはずだ。
レオナルド・ジャルディム
クラブ:モナコ
シンプルな4-4-2を採用することで有名なジャルディム監督。このシンプルな4-4-2が若手選手や新加入選手が活躍しやすい環境を作り上げている。選手それぞれに与えられているタスクが明確で、それをこなすことができれば、自身の特徴を存分に発揮することも許される。ゆえに、短い時間でフィットし、才能を腐らせない選手が多い。ティエムエ・バカヨコも高度なプレーを求められなかったことで、自身の強みを存分に生かすことができた。今のミランに最も適した監督の一人といえるだろう。
エウゼビオ・ディ・フランチェスコ
現所属:フリー
今シーズン途中にローマ監督を解任されたディ・フランチェスコ氏も有力な後任候補だ。攻撃のアイディアが豊富で、若手の育成も得意としている。ローマ時代にズデネク・ゼーマンの影響を受けていることもあるだろう。今のミランに必要な高い位置からのショートカウンターも得意としている。昨シーズンのバルセロナに対するCLでの大逆転劇も、高い位置からプレッシングの高い精度が可能にしたものだ。ディ・フランチェスコ氏自身もミランの監督就任に前向きと報じられており、相思相愛といったところか。
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