日本時間29日にオールドトラフォードで行われたマンチェスター・ユナイテッド対チェルシー。両クラブが目指すチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得に向け負けられない一戦は、1-1の痛み分けとなった。今回は、この試合から見えてきた3つのことをご紹介する。
実力派選手たちの復活
アンデル・エレーラ、エリック・バイリー、ルーク・ショウなど、チェルシー戦では様々な理由からここ最近出番のなかった選手たちがスタメンに帰ってきた。フアン・マタもその中の1人だ。エレーラとネマニャ・マティッチを2ボランチとする4-2-3-1でスタートしたユナイテッドだが、試合中に頻繁に人の立ち位置を変えた。そして、4-3-3となりマタが偽9番のようにふるまう形がユナイテッドの先制点を呼び込んだ。
エレーラ、ショウは相変わらず洗練されたプレーを披露。やはり彼らがスタメンで出場する試合は攻守にわたって安定感が増す。そしてルカクだ。攻撃の最後の1/3を攻略する部分で、彼がチームにもたらしたものは大きい。このように新たなシステムの中で、ここまで活躍してこれなかった選手を含めて、実力者が力を発揮できたのは残り2節を残すリーグ戦で大きな武器となるだろう。
安定感を欠くデ・ヘア
世界最高GKの1人であるダビド・デ・ヘアだが、ロシアワールドカップでらしくないプレーを見せると、シーズン中もなかなか調子が上がらなかった。もちろん彼にしかできないようなビッグセーブも多いが、普段の彼ならあり得ないようなエラーも継続的に生まれている。
重要なチェルシー戦でも彼のエラーから失点が生まれた。アントニオ・リュディガーのミドルシュートをクリアリングミス。マルコス・アロンソにこぼれ球を詰められてしまった。このミスがなければ、ユナイテッドは勝ち点3を得ることができていただろう。ユナイテッドはチェルシーの前線を抑え続けた。デ・ヘアのパフォーマンスがCL出場権獲得に大きな影響を与えそうだ。
果敢な交代策が実らなかったマンU
ユナイテッドは後半にマタ、バイリー、マーカス・ラッシュフォードを下げて、マルコス・ロホ、スコット・マクトミネイ、アレクシス・サンチェスを投入。思い切った采配といえるだろう。ただ、この交代策が勝ち越し点に繋がることはなかった。
前半のメンバーで追加点を挙げることは難しいという判断だろう。確かに、マタを偽9番でプレーさせるという選択はチェルシーに戸惑いを生んだが、2点目を取れそうな雰囲気はなかった。チェルシーはユナイテッドの攻撃に徐々に順応していた。残りの2節でスクランブル的に得点が欲しい場面で、ユナイテッドは苦しむことになるだろう。
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